正確無比に、動作を繰り返せるから動きの上達があるのです。

杖道の映像です。。
(興味のない方が多いと思います。申し訳ない)



合氣杖20式基本教學
http://youtu.be/SswGyLHjp9w




よーくみてみると、
意外なほど正確な線上に足を滑らすステップをしている姿に感動しませんか?



映像の中程から、黒いテープの十字線が消えている。
だから、もしかするとプロデューサーの指示からの、この上で演じてくださいね。
そうじゃないと、フレームアウトしちゃいますからと言われてのラインなのかもしれません。
でも、そういった細かいことは考えずに、話を強引に進めましょう!



体の使い方の精密さとは、
10回同じ動作をしたとしたら、
繰り返しまったく同じ動作ができねばなりません。


これが上達する人のポイントです。


動き方を練るときには、
何回も動作を繰り返し練習します。


その上に思いついた改善アイデアを上乗せていくのです。


上乗せしていくベースの動きが正確で、
10回やってもどれも同じであるからこそ、
改善した部分が際立つようになります。


それがもし10回ステップを踏んでも、
どれひとつとして同じ所に足を置かないような雑な人でしたら、
どんな画期的な体の動かし方のアイデアを生み出し付け足しても
改善した部分に自分の目が行きません。


雑な動きのノイズに気が散ってしまいます。
そこから気が削がれてしまうものなのです。


人は複数の視点を、
同時に意識することは苦手なのです。


高度な動きの型を必要とすることならば、
「ここも、あそこも、そしてこっちも」などと、
同時に目を向けるなんて、なおさらできないのです。



ですから動きの型が整えられるような繊細さがあるならば、
その型の上に成長分を付け加えていくことができるようになる。
すると成長させた分の動作をも再現できるようにもなるのです。



足の位置が意図的に同じ所に置けてなければ、
骨格の型が最も強度を増しているところに置こうとは求めていないのです。
「ただ、なんとなく、そうしている」という感じになってしまいますよね。


修練を積んでいくという意味は、
モアベターな状態を求めるための積み重ねをしていきたいのです。


そのためには正確な動作を基本に据えていくことが必要ですから、
地面にテープでマーキングをして置くことが、
正確な動作をしているかどうか見分けるのに役立ちますよね。


師範レベルの先生方は、
自分の体の股関節や膝関節、その他、自分の体の骨格具合や筋肉上、
どのようにすれば最大級、自分のパワーを生み出せるかという、
パーソナルなベストポジションを捕まえている。


それを踏まえて、正確無比な打ち出す練習をしています。
だから驚異的な力が当たり前のように取り出せるのです。


こちらの映像では、
正確な足を置く位置を旨としているというメッセージが、
明確に伝わってきました。


上に掲げたYoutube映像で熟達した杖道の師範が、
基本にこだわり精密さを追求する姿勢を見れば、
ただただ、日頃の自分を猛省して頭が下がります。





施術をするときも、
型を自分で見つけ出して、
正確な動きを追い求める。


ムダな動きをしてはダメ。
意図しない雑さは致命的。


人体のトリガーポイントなどの解剖学的な問題状態を見つけ、
そこをリリースするための正確な角度、圧量、圧質、持続圧、などの最適解を得られたとしても、
そのようなアプローチをする正確さが発揮できなければ・・・。
ベストなアプローチを繰り返せる再現性がないのです。


筋膜リリースや整体、指圧、鍼灸など、広く民間手技をなさる方々の日常動作の動きを観ると、
そこにどれほどの繊細さがあるかという感触を語っています。


それは、ごまかせません。


厳しい先生たち同士なら、
ダメなら切り捨てられる(ときも、ままあります)。


それゆえに、私の力量も観る人が見ればバレてしまうのです。
緊張感を持って、普段の所作から磨いていかなければと思う。