施術を習う際の男性と女性の違いとは?

先日、お世話になっている同業者の先生と電話で話をして。


ゆくゆくは、その先生、
人に自分が開発した施術の方法をお伝えしていくことも
必要ではないかと考えているとおっしゃっておられました。


年齢的にもそうですが、
独自のノウハウを持ち、
それが後進の若い先生方に参考にしていただけるものなら、
ぜひ、セミナーを開いてそのように役立てていただければ。


教えていくことの難しさ。
どのように指導すれば聞いてくれる側が腑に落ちてくれる?
そういった説得力を磨くにも、
話術だったり解説コンテンツの構成だったり。
繰り返し伝え手直しをして完成度をあげていく必要があります。



施術に関しての素人の方々にお伝えするときのポイントとして、
少しだけ私が感じたことがあります。


施術の方法を解説して概要を得たとき。
男女のその後の取り扱いの違いが出ます。


男性は、理論武装ができるまで実践してくれないのです。
論理的な公式がすっきりと頭に収まれば、
リスクが回避できる。
リスクテイクをしていくのが、
苦手なひとが多いようですね。


私も男性で、
そのようなところが多分にあります。
石橋を叩いて渡るどころか壊すと嫌だから叩けない ^-^;
そうなると、
知識を伝え、
実践して極められずに終わる。


女性は「これは使えるぞ!」と面白がってくれると、
どんどんそれを使って使って押してくる。
ワクワクして回数をこなしていく過程で、
リスクが具体的にどういうところにある?
それについてさらっと施術解説中に伝え
具体的にどのようなものかと教えますが
本人が経験を積まねば実感が湧かない。
その経験を積んでくれる分だけ、
飲み込みが早いし身につけられている。



このような男女差での傾向性があるので、
特に男性の方に対してお伝えする際には、
整体の先生になりたいとか身内を治したいというモチベーションがあればがんばれるのですが、
「整体の技術ってどーいったものなの?」と好奇心があるだけでは効果的な実践家となれない。


だからとあるボディワークの先生になる養成課程で、
数名のモニターになってくれる人のセッションをし、
それに対してレポートを提出せよという課題が出る。


そのような強制力で経験を積ませることがなければ、
施術をしてみてどうだったかという反応が得られず。


そのようなことが経験上、頻繁なもので。
強制的にモニターをしていただける人を
数名分施術をしていただいてレポート義務化をすべし。 ^-^;


そこまで観ていくと
面白いのではないかと思います。



男性に対してのセミナーをさせていただくときには、
理論武装をしていくことが必要なのでしょう。



たとえば沢庵和尚が記した不動智神妙録という本を読むと
これでもかというほどの優れた解説力で仏の道を説きます。


これほどのシャープな力量があれば、
男性にも納得できるようでしょうね。
曖昧さが削られて逐一納得できます。


そのような目を持つ人の解説に接すると、
要は解説力を自分が身につけられるため、
本質を見抜き要点を切り出せるまで観た。
それにより腑に落ちて悟るという言葉へ。
深く整理された思考ができるまで見聞し、
情報を集めて編集して
解説を引っ張ってくる。



本当に、それほどまでの解説力があれば、
男性陣にもすみやかに学びの火がついて、
実践で学ぶワンランク上のテクニックが
しっかり身につくでしょう。


私にもそこが理想で日頃から頭では追求するものの、
ハードルが高く頭のなかで複雑にこんがらがります。
それが、本当に悔しくて悔しくて。。。
いつかは自分でも「ユリーカ!」と叫びたいですね。



施術には曖昧さがありそうに一般の方に見えるかもしれません。
でも曖昧さを削るための感度をあげていく知恵や能力を育てる。
それが施術の勉強です。


曖昧さがあるうちは、
再現性がありません。


そうなりますと、
人に伝えるにも自信が持てません。
そこにこだわるこだわりの人ほど、
人に教えるのがつらくなりますね。



伝えれば十分な益が与えられるのはわかるのだが、
それが常々自分の反省点を露呈することにもなる。


そこに耐えられるかどうかというのが大きな課題。


電話でお話をした先生は、
まずは若手の先生方に伝えて喜んでいただければと申しておられました。


施術を学ぶ志を高く持った者達が
自分のセミナーで飛躍したとなれば、
それほどうれしいことはないでしょう。


内容が伝わる。
その喜びや充実感は、
味わえばやみつきになるはず。
伝えられた方の人生を豊かにすることに貢献できるようであれば。




こころから、
今後のご活躍を期待したいと思います。




蛇足ですが、
CTやレントゲン撮影を見てみないとわからないことも多いが、
それらを撮っても見えてこないものを観るようにもしています。


経絡の流れを読み解いたり、姿勢のバランスから筋硬度を読む。
その他、身心のようすを察知して、五行で当てはめて観察する。
そうやって曖昧さを削る訓練をしていきます。
そのような見立てが優れているかどうか。
それが施術成果に直接出てきます。


見えていないものは絶対に意図的な改善へと繋がらないのです。


偶然に完璧に良くなったなんていうことを期待してはダメ。
要は改善するのは奇跡で、たいていそれでは体が壊れます。


この慎重さがあるから事故が起きないのですが、
なんて石橋を叩いて渡るのが苦手なんでしょう。 
やっぱり男性脳なんだなと痛感しますね、はい。^-^:)


一度や二度の施術では深くまでは見抜けませんから、
幾度か施術を繰り返してお客様への観察が深まると、
それでようやくシャープな施術になるように思える。
体とは何枚もの鎧をかぶっていて、それを脱がして。
そうして高度なダメージを貯める仕掛け部分を改善。
そういったことの繰り返しは、
現実的に意義深いものです。


(もちろん、レントゲン等の資料はあってほしいのですが ^-^;)