必要があり<<索状硬結>>という検索語で、
私の施術関係の多数あるPDFをAdobe Readerの「高度な検索」機能で串刺し検索。
ファイル数が多いため、これをかけるだけで小一時間は結果待ちになる。
索状硬結という言葉を、確かに耳にしているような気はしているのだが、
どうも私の胸の内ではメジャーな感じが持てていない。
なぜだろうか?
そのような疑問を感じつつ検索をかけて行くと、
『よくわかる痛み・鎮痛の基本としくみ なぜ痛むのか?どう治すのか?を図解で学ぶ』
という本に、まっさきに該当する索状硬結の検索語が含まれるページがでてきた。
そちらには「トリガーポイント療法」の文字が。
もしや?
と思うと、
案の定、他はトリガーポイント関係の書籍のみヒット。
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『トリガーポイントと筋筋膜療法マニュアル』
『トリガーポイントと筋肉連鎖』
『はじめてのトリガーポイント鍼治療』
『ビジュアルでわかるトリガーポイント治療』
『誰でもできるトリガーポイントの探し方・治し方』
『臨床家のためのトリガーポイント・アプローチ』
の6文書で161件を検索しました。
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という結果だった。
するとこの意味するところは、
他の手技療法系や民間医療系の文書(書)では、
「索状硬結」という言葉を頻出するようなことはないらしい。
他、少しだけ引っかかったのは、
トリガーポイントを軽く紹介している解剖生理学系の専門書に、
申し訳程度に解説が付記してある程度の扱いだ。
索状硬結として硬結の状態の分類分けの言葉を作り出し識別。
そのことには意義の深いものはある。
ただ、、、
そうすると、他の療法ではこの索状硬結が対処できないのか?
そのような考えが思い浮かぶことだろう。
実際はこの索状硬結という言葉を使わない私でも、
状態が進行すると真皮と皮下組織の間が分離して、
これはちょっと厄介なところがあるなというのは、
珍しすぎるほどのことではないように感じます。
皮膚の下の層を分解すると、
上から順に|「表皮」|「真皮」|「皮下組織」|のようなざっくり分けられた3層構造。
皮下組織層を詳細に観れば、
上から順に|「脂肪層」|「筋肉」|のように分かれています。
真皮層を下る当たりに、
経絡の流れるおおかたのライン。
ツボと呼ばれるところは、
おおかたが地下水のように深いところを流れる龍脈が、
一部皮膚層まで現れるという箇所です。
ベコッと水などを入れる入れ物としてのツボの形状になって現れる特殊な場所。
自律神経系等に経絡の様子はよく反応するため、
生命の気の流れを通ずる地下水流ラインが索状硬結があると
うまくはいっていなさそうだという経験上の過去の思い出がある。。。
そして皮下組織の奥の層での硬化が著しくなるか、
または血流や経絡の流注の元栓にあたる上流部分に、
流れづらい様子を作ってしまうところがあると予測。
それがまた、、、見つけにくい。
だから基礎的な体質を押し上げるところが先に必要。
皮下組織の虚証というのは変な言い回しでしょうが、
そのような状態ですと動脈管を圧迫している関係上、
体調改善の栄養素の供給を受けて組織を刷新させ、
同時に内部にためた蓄積老廃物をはき出させて。
という下準備を丁寧にしないことには、
暮らしいい体というよろしい結果まで
基礎力を備えられていないのですから。
そちらの整えられた様子を見計らって
身体内部の地下水流ラインの流れが支障されそうな確率の高いところを、
あそこだろうか、ここだろうかと、、、
これまた場所がたくさんあったり、
現状の私には思いもよらないところが隠れていたりといった。。。
ただこれは施術者側からみた視点で、
実際に施術を受ける側の身になれば、
遅々として改善へ進んだのかどうか。
気持ちのいい体感がくるまでは、
気が気じゃないところだとお察しします。
だからそのところを説明させていただき、
一歩ずつ、階段を登るような元返し作業。
施術をさせていただく側としては、
すでに体力が下火となり危険が多いため、
「心してかかれ!」と、いうことになります。
信頼関係が築けなければ、
途中でトラブルに成るケースでもあるようで、
施術者側の眼も他方に向けられることになる。
つまり、
「索状硬結」という言葉を習慣的にはほとんど私は使わないのですが、
多くのお客様を観させていただきました経験上では、
索状硬結の対処に苦心惨憺したことがあるわけです。
それで改善させるためにはというノウハウは、
私同様に感じ、またそれ以上に専門的な解剖生理学の実情を研究した方々は、
独自のそのような硬結に対しての対処法を持っておられることでしょう。
ただ、残念なことといえば、
そのような硬結の部分について詳細分類したジャンルは、
私は「オーソパシックメディスン」の本で詳細に語る内容を知ったところが
手持ちの外部知識の殆どに近いものであるように感じている。
整体の施術法のうちにそのような硬結を処理するようなノウハウが直接解説してあるのだが、
そちらがどのような見聞きの通りやすい分類された一種のしこりであるかということまでは、
解説内容が煩雑になりすぎるというところもあって省く。
私がもし仮にそのような施術ノウハウを語るようなテキストを書くにしても、
なかなかそこまではサポートしきれない。
学術系文書を書き慣れた者には書けるのかもしれないが、
私にはかえってわかりいいように煩雑さを避けた文章で
それを伝えたほうが役立つというところを優先させる。
私自身が難しすぎる本を観ると、
読む気が失せるから仕方がない。
だからたとえば
操体法で膝裏の硬結を取るやり方で、
そこの球上の硬結部をひかがみと呼び、
処理するようなやりようが解説されているのですが、
そのひかがみの硬結についての詳細な面は、
その操法のエキスパートとしての修行をすれば教えられるのかもしれないが、
書籍にまでは顔を出してこないように思います。
それぞれの施術家は、
索状硬結という言葉を使わないこともあるのですが、
そのような硬結の状態があることは真剣に研究するならすでに認識しておられ、
なんらかの独自の対処法を持っておられると思います。
ただ、おそらく「索状硬結」という言葉が認識されやすくなれば、
それぞれの施術流派の本に『索状硬結になったときの対処法について』という、
解りやすいような項が設けられるかもしれませんね。