無意識に伸筋と屈筋が同時に縮んでいては、体によくないんですよ

<伸筋と屈筋が同時に働いているとき>、「『対抗』してますよ!」といいます。


『対抗』とは、わかりやすく言い換えれば『力み』に近い感覚だと思ってください。
伸筋と屈筋は、同時に働かせることができます。


自動車のアクセルを踏み込み、同時にブレーキを踏み込んだ状態にすると
「空ぶかしのガソリンのムダ」と「エンジンの故障」が起きてしまいます。
それと人の体の内部でも、同様なことが行われている。


伸筋と屈筋の対抗について.png


精神的にストレスを貯めこみやすい人、
オーバーワークな人疲労蓄積が多い人、
虚弱体質や慢性的な体調不良の方などは
いつも無意識に伸筋と屈筋を対抗させているケースが多いようです。


本人的には、そんなに体を動かしていないぞという人も、
実は対抗で筋力をムダに発揮させて疲れているということもあります。



伸筋と屈筋の対抗について2.png



無意識に対抗させていたならば、
本人は対抗に気づかないものです。


無意識に行う対抗グセがついていると、
その癖が消えるまで、
体調は繰り返し、繰り返し元の不調状態に移行していく。


私は、対抗を消すことができるような指導がなければ、
施術を受けても元に戻ってしまう原因になっているのだと思います。


事実、そうです。


だから対抗に対抗してほしいと、常々、願っている次第です。 ^-^



ただ本人的には無自覚に起きる体調の不良化ですから、
狐につままれる感じでしょう。



ですが明らかに対抗は脳が命令を下して
自分でしている行為です。


だから自分でそうしていることに気づき、
それをやめなければならないと気づくことが大事なのです。
伸筋と屈筋を同時に力ませるような使い方は辞めなければ、
本格的な本来のフィジカル面でのハイパフォーマンスが表せません。


それはとても損をしていると思いませんか?


まずは屈筋に対して、
「屈筋さん、もう、今の時間は緩んでくれていていいんだよ。お疲れ様」と、
「私は、私の屈筋を緩めるための許可を与えます」とか、
屈筋に緩んでいいという許可を与えてあげることです。
そのような言葉を、直接口にだして言ってみるのもいいでしょう。


そうすることで屈筋本来の動きの方向を鋭敏に司るハンドリング能力が発揮しやすくなります。
そして伸筋の強力なエンジンと噛み合わせて動き出すときに、
筋力の発力に自由を得た状態になると言えるでしょう。