息が吸いづらいとおっしゃられるお客様の、多くの場合。
上図のなかで解説しているような症状がある方々の多くは、
呼吸筋周りに異常を生じさせていることが多くあります。
こちらは一般的に書店で並んでいる本にも書かれています。
民間医療系の専門書レベルです。
上記のことは、
あまり痛切に明記されていなくて、
私には腑に落ちないところであります。
これからの説明。
単純に考えすぎては誤解も生じますが、
複雑に語るよりもわかりやすさで通させてください。
肋骨と肋骨を結ぶ肋間筋が伸長したままだったり収縮したままで固定。
胸骨の前にある靭帯が固まって肋軟骨を骨と同様かそれ以上に固める。
そして胸椎の後ろの起立筋群や前の縦靭帯が動きを失って動けなくなっている胸椎連携。
それら等々の問題が生じている。
症状の強さに比例して肋骨の変位が上下して観られます。
このような呼吸筋周りが固定されて動きを失う状態だから息が吸えない。
そして胸椎部分の動きが抑制される起立筋の硬化が寝入るため
副交感神経へのスイッチにはいらせないようにブロック。
起立筋が硬化した状態は、エネルギーを消費著しい交感神経系優位のスイッチが入っているのです。
それを切らなければ、休みがとれないのが体なんです。
そうやって肺の動きを抑制されたり、心臓を圧迫していたり、胸腺の不活発性を強いたり。
呼吸器、循環器、免疫系などに問題を投げかけてしまうことで、
慢性疲労が蓄積して行ったり、
生命力が減退してしまったり。
からくりをわかってみれば、
単純すぎるほど単純な話。
上記の図で紹介したような問題があれば、
そこを手当してください。
手当をした分だけ、楽になります。
あなた本来の体の状態に戻ります。
それらの問題から抜け出せばいい。
体は問題の筋肉がリリースされた量に比例して改善していく。
数十年もの間、深く寝入ることができなかったとか、
いつも呼吸が浅くて疲れが抜けないといった方々に。
それにさほど自分は不健康じゃないと言っていた人。
実際にはそのような方々からも、
大きな体調の改善を感じたという報告が多数寄せられています。
ただし、ひとつだけ注意がいります。
肋間筋の硬化や胸骨や肋軟骨上にある骨化した靭帯を緩めるには、
間違いなく慎重に、安全を確保しながら行うことが必要です。
骨折のリスクが高いところだからです。
そしてリリースが進めば、
一般のハンドマッサージでは痛みが激烈で、
そこを解くためにも工夫が必要でしょう。
(※) 肋間筋や胸骨上の靱帯の激烈な痛み;
先ほどまでまったく痛みを感じていなかった肋骨部の肋間筋に、
目の玉が飛び出るほどの痛みが感じられる方がおられます。
施術でゆるめて血行を改善させて痛覚神経の麻痺を解いたから感じるのです。
痛みの質は、私が指先で5円玉を乗せた程度の軽い圧で押しているだけなのに。
そのような強い炎症を日頃から呼吸筋各所に内在させ続けている。
自由な呼吸を妨げて、苦しみの中で生きているように思えます。
そのことに気づけば、なにをしなければならないのかは自ずと理解できるはず。
私は民間医療系の書籍では、
私が見つけた書籍の範囲になりますが、
日本人の変位の厳しい状態に至った方々のリリースを適えるようなレベルのものは、
あまり紹介されていないように思えます。
かなり丁寧に、丁寧に、足繁く書店に足を運び調べました。
ですが、未だに、私がこれだ!!と思えるのは数少ないヒントを頂いたというところに留まります。
靭帯性関節ストレイン等の応用などが、私にはいいなと思えていました。
もしも仮に適切な解説してあったとしても、直接指導を受けなければ言葉足らずです。
それでは小田原からおいで頂くお客様には、からっきし臨床上の効果が認められない。
私自身の学習能力にも問題があるかもしれませんが、
書籍から学び取れるレベルではそのようなところでとどまってしまう。
友人の施術者からも同様な悩みを聞くことはよくあります。
結果的に、
私自身は、独自に研究をしていきました。
重り等を利用して、
今では普通にそれらをある程度の量を安全にリリースできるようになりました。
だからわかるのです。
本当に、上記の肋間筋の萎縮部や胸骨上の靭帯の骨化、
縦靭帯のリリースができれば、
どんなに多くのお客様が助かるかを。
それらのノウハウを蓄積するために、
自ら体がボロボロになるほど突っ込んだ研究をしてきましたから。
ただ、私が研究してもできうるようなことです。
だから特別なことじゃないのです。
他の施術者の先生方も、
オリジナルにそのようなノウハウを蓄積しておられる方々もいる。
絶対に、そうであろうと確信しています。
夢として、
いつか、そのような先生と楽しげに談義したり、
教えていただいたりできるようになりたいですね。