お腹を触ってみてみると、「硬いな〜」と驚く人も。
腹部の表層部が硬い人もいるし、
腹部の深層部が硬い人もいるし。
腹部の浅いところも深いところも、
かなり窮屈な状態ですね。
腹部が硬化しているとき。
内臓同士が癒着したり
腹壁と内臓が癒着したり
椎骨と癒着したり。
血液が腹部に多量に停滞してたまりだすときもある。
内臓疾患が起きている人の殆どは、
事前に内臓の硬さが目立つようだ。
では、腹部の硬さから問題を分析してみましょう。
東洋医学では『腹診』という診察方法があります。
腹部の問題箇所の特定位置に該当する内臓の問題点を見つけられるスグレモノなのです。
たとえば、
みぞおちが硬くて、にっちもさっちもいかない。
「心臓に問題がでているな」と考えるわけです。
腹部が柔らかさがなければ、
食事療法も消化に支障が来され、
どんなに肩や背中やさまざまな骨格筋を緩めるマッサージをしてもすぐに戻る。
腹式呼吸がしづらくて、呼吸代謝が密やかに効率悪化をうみ、自律神経系に問題が生じる。
また腹式呼吸が極端にしづらければ、それ自体が不眠状態に陥る原因ともなるだろう。
そして腹部に滞留した多量の血液があるなら、血液の循環が支障が出る。
血液が循環できないような分量が全体の割合の6割を越えてしまうなら、
血は少量しか四肢や末端まで届かなくなり冷え性にもなるだろう。
そして血流の悪化からくる体の冷えは、癌体質にもつながります。
癌になっている人のお腹を幾度も触ったことがあるから、
改善しづらい非常に強い問題がある人の場合には気をつけなければなりません。
胸腺からでるナチュラルキラー細胞を血で運べないようなエリアができてしまう。
そうなるようなウイークポイントは、血液循環に関係する血液量が減れば減るほどきつくなってくる。
だから癌になっている人でも、初期段階で血液循環能力が高い人は、
さらに輪をかけて血液循環をスムース化していき胸腺を賦活すれば、
かなりの確率で解法に向かうこともある。
腹部の血のたまりをみれば、、、いろいろな情報が手に取るようにわかるのです。
また内臓が最奥部にある深層筋そのものだから、
こちらへ対してアプローチを怠ることがあれば芯からくる不調が変化しない。
だがコアにかかる部分のリリースほど、難易度は飛躍して高まる。
だから相当に慎重に計画性を持って緩めなていかなければ、
下手にリリースを強制的にすれば体調悪化を招きますから。
それで施術者のなかにも、
腹部リリースは深いところまでは難しいから手を出さないという人もいます。
その気持、わかります。
私にしても内臓部分のリリースは、硬化が著しい場合は、怖くて仕方がない。
まるで鉄筋のような状態になって、緩まないような状態に陥っているときも。
そこからどうにかして緩ませるような曲芸のようなことも、
ひたすら安全にリリースするための手順を遂行して、
数十のステップに別けてゆるめていってとけるところです。
他者による腹部マッサージの短絡的な解き方は、
すでに炎症が強くなっている臓器の状態であれば事故の元となりやすいのですから、、、。
問題意識を持ってかなりの臨床例を積まなければ難しい。
ただ、先日、お腹が施術を初回受けたときには硬化が著しかった方が、
ずいぶん和らいできて、それが結果的にメリットになった方がおられた。
もしも硬いお腹で癒着をしまくっている状態であれば、
それは、多くの不測のリスクが潜在しているといっていいだろう。
健康管理には、私は、腹部の緩みがあるかどうかという点を、
かなり重視するようにしています。
ここに手抜かりがあるものは、
自分が得た経験則上、どのような療法をしても改善しないかしづらい。
たとえば、
漢方も、、、生薬も、、、生命力をアップさせようとしても困難です。
内臓が受け付けない。
内臓をユルユルに仕上げていけば、
それからは体調管理が飛躍的に安定し下方へ下る恐れが少なくなる。
極論で申し上げれば、腹診がなされずにスルーしていては、
その人の現状を正確に把握しておられるとは言いがたいと。
私はそのように感じられてならない。
腹は大海のごとく、
液状化した臓器が占めるもの。
呼吸により、波が打ち寄せ引いていくもの。
それが自然体の素養そのもの。
基本中の基本。
そうなるように内臓が強化され安定化しないかぎり、
人の生命力の根底は成り立ちはしない。
少しでも内臓のユニットごとに自分の位置を正しく守り、
癒着させず、癒着しづらい姿勢を保たせていこう。
そして腹式呼吸という内臓マッサージがしやすくなるように、
コアの筋肉や骨盤底筋や臀部の筋力や腸骨や仙骨の力を整えていこう。
そうすると私がいずれそのような生薬等に精通したときには、
内臓のコンディションを読んで改善を施し、
それと同時並行でアドバイスができるようになるから、
そういったところは強みなんですね。
そんなところにまで進んでみたい。