書籍紹介:『医療従事者のための中医学入門: 体質を知ると病気がわかる』 中医学の本としてよくまとまっていて、文字通り入門として、いいかも

中医学の本を一昨年前、必死に読んでいました。



中医学
人間を知るためには魅力があふれる素晴らしい知識や知恵の集大成。
ほんとうにすばらしい!



中医学は西洋医学の人体の見方や概念とは大幅に異なり、
独自の世界観が確立されている。
両者が頭の中でごっちゃになり、
中医学が後発の学びであればそれが書籍から学ぶのも難しいように感じました。

たとえば臓腑の機能について西洋医学中医学では概念が異なり、
西洋医学では解剖学的な臓器そのものを指すのでシンプルですが、
中医学では解剖学的なイメージ以外の特別な機能も含めています。




以下が脈診講座でお世話になった鍼灸の信頼ある先生から勧められた本です。


中医学入門


すばらしい本です。

入門本という位置づけとして、必要な内容を教えてくれる教科書です。
真剣に中医学を学び使えるまでなろうとする人には、
これが入門レベルでしょう。

ただし中医学の右も左もわからなかった独学の私には、
あまりにハードルが高い一冊。

私が本書を開いたとき。
初めて見た用語が一ページに数十も散らばり当惑します。
そこに読む気を削がれつつも、調べつっかえつっかえ読み進めました。

学ぶものが膨大過ぎです。

学んだ知識は機械の歯車のようなごとき力を発揮するもので、
それらが組み合わさると中医学の臓腑等の見方の視界が開けてきます。
そこに近づくための歩みです。






最近、以下の本を読む機会を得ました。


医療従事者のための中医学入門: 体質を知ると病気がわかる



本書には、本を読み進めやすいようにマンガで流れを紹介してくれたり、
カラーのイラストがあったり、WEB動画付きで解説が記憶に残りやすくなります。
西洋医学系の医療従事者の方々が、スムースに取り組みやすい本として親しみやすい構成になっています。


内容は市販の一般の方へ向けた中医学本よりは詳しいと思います。
最近、東洋医学系の一般書もいいものが多数出てきてるので、


検査のうちのひとつ、四診(望診・聞診・切診・問診)のなかの望診のなかのひとつの見立て方に「舌診」があります。
本書では、私も舌で読むというのは、他の脈診等よりも学習ハードルが低いが、十分に貴重な情報を汲み取ることができると思います。
元々、四診として複数の診断法で見立てた結果から証を立てたほうが、
それぞれの診断法の得手不得手があってそれらを補完して精度の高い見立てができるようになります。
ですが中医学を本で伝える入門という位置づけなら、舌診に重きを置くのはよいと思います。
脈診は直伝でなければ自信を持って身につきづらく、
本だけの学習にはなじまないので割愛するのもいい。
そんな割り切りを感じます。


こちらの本は、
まさに「入門」といえる仕上がりです。



中医学を独学する人には費用はかさみますが、

医療従事者のための中医学入門: 体質を知ると病気がわかる
¥3000

を、購入しましょう。


取り組みやすさは初学者のときこそ優先度は高いでしょう。
一通り目を通すことで中医学の概要を浅く広くとらえてから、
次のステップの中医学入門の書籍にステップアップするといいでしょう。

後者の本をいきなり学び始めて断崖絶壁感を味わうハードルが下がります。
楽しく学べる意識で滑りだせれば中医学を少し習得しやすくなると思います。



中医学入門


絶版中だが、この本は良書で根強いファン層がいるので、そのうち再販すると思いますが、、、。
現状は中古本を狙うか図書館で借りて読むこととなります。



 (こちらの中医学入門が読みこなせれば、多数の知識の歯車を組み合わせ一つの歯車を回せば
  他も回りだして流れ(機能・結果)が的確に読めるようになる足掛かりとなるでしょう。
  医療従事者のための中医学入門では、そこまでのことは期待できません。
  これは役割の違いでしょう。)