最近、気になって思考していることを、書かせていただきます。。

先月末、コロナウイルス感染後回復され養生期間を過ぎた方が5名、立て続けにお越しになられました。

コロナウイルス感染後に復活する場合、
横隔周りの凝りは、咳き込んだことから予測できます。

そこは、どの方も大なり小なり咳き込んだため肋軟骨と横隔膜の付着部位に癒着が見られました。
そこのところは手で力強く圧すると痛みが強く出たり、肋軟骨の圧迫骨折の恐れがあるため、
さりげなくベン石温熱器の温熱で適量熱を注いで、伸長力が失われ収縮しっぱなしのものを緩めていきました。
これだけでも呼吸に楽な感じが出てくるんですよね。


ですが、母数として5名は少ないといえるものの、
その方々のお身体では、いつもなら凝らないパターンでカラダの硬直やゆがみが見てとることができ、
意外性を感じました。

「あれ、、、なぜだろうか。この方も、いつもの凝り方と違うようだが」

コロナウイルス感染後、回復した方の場合、
体軸のバランスが、いつもとは異なるのが当然のようにも感じられました。
それは風邪による咳き込んで高熱を発した後のこととも傾向が異なるようです。

最初、私は戸惑いました。


他の施術をなさる先生方も、
この傾向に気づかれていると思います。


私の勝手な推測ですが、
精神状態と体軸の変化は相関することは知られておりますから、
そのような点から影響を持ったところがあるのかもしれません。


コロナウイルス感染中に深刻なうつの症状に近い精神状態に陥り、
多くは精神的なつらさは身体の軸を根っこ部分からぐらつかせます。
そうしたところからの体軸のぶれを補正するために得た影響なのだろうか。


急激なうつに陥るような精神状態はその場そのときで置かれた環境からくることもありますが、
経絡で言えば、肺経や心経の経絡のブレーカーが一時的に落ちた状態になれば、
急性のうつの感情があらわれることがあります。
回復後に肺経の落とされたブレーカーが気の流れの循環補正により元通りに気が流れるようになれば、
そのときのうつの感情はけろっとしているとい一過性です。

コロナウイルス感染では肺経に問題が生じやすいので、
そのようなところの影響もあったのかもしれません。


お客様から闘病中のお話をうかがい、
うつに近しい感情が表出したとなれば、「中府」で肺経のチェックをおこない問題なければスルーですが、
何らかの問題が残ったままになっていたらその後に現状の定着を阻むために深めの対処を試みます。
お客様が仰向け寝で腋下を特別なやり方でリリースすることで改善のダメ押しをはかっておきました。
たまたまプルパによるリリースを、最近、試みるようにしています。
腋下の筋群が団子状に癒着が進んで肺経の経絡の気の流れる経路を途切れさせる部分をつなげられたというのは、よかった点です。

いきなりうつの感情をしょうじさせるほどの肺経や心経に陥った左右の手の偏重的な凝りがあれば。
それは胸郭の捻じれやゆがみを生み出すことも想像しやすいところです。
この胸郭が心臓部から回転がおきるようなねじれがでれば頚椎にも、そこに比例した影響がみられ、第一頸椎をずらしてしまうなど自律神経系にとって大切な関所を、今までになかったパターンに急変させてそれを固定してしまうこともある。

ちょっと話はそれるかもしれませんが、8年前に自動車に乗車中、後ろから車に追突されてむち打ちになった方がおられました。
8年も経っているのですでに整形外科の診断では問題はないとされています。
ですが本人は、強い倦怠感をいまだに感じ続けていると訴えられます。
私が頚椎部分を見れば「ストレートネック」といえるような状態です。
持ってきていただいた頚部レントゲン写真からも、そのような頚椎の並びです。
これは頚部の深層筋が骨の位置を決めるのですが、その頚部深層筋がそれぞれ委縮したままが続いており、
拘束感についてもつらさが感じられて当然のようにお見受けいたしました。


コロナウイルス感染者し回復後に、後遺症があるという方も多いと聞きます。
ウイルスがあとあとまで残っていて、それらが悪さをするのかは私にはわかりません。
そのため私が日頃する対処について申し上げるため、
見当違いの現状に即していないことを言うかもしれませんが、その点はお許しください。

ということなので、話半分どころか、半分も信じないでいただければと思います。
何らかの同業の先生が発想するためのたたき台のひとつになればと思い書かせていただきます。


味覚障害という、味覚神経という神経系への影響がある場合も聞きます。
こちらは整体でみれば頚椎のC4でみます。問題がそこであるようなら調整法を試みます。


倦怠感を後遺症で感じるという方がおられるそうです。
後遺症を持つ方の外見上は問題ないように見えるし血液検査をしても正常というとき。
そのときは、自律神経系の交感神経優位になりつづけてはいないかを調べていきます。
類似した状況として無理に当てはめれば、
むち打ち症」に似た状態が起きていないかを見ていきます。
むち打ち症状の一般的なもの:めまい、耳鳴り、頭痛、記憶障害、倦怠感、吐気等。そしてそれらが慢性化する傾向がみられる人もいる。

むち打ちを被る事故にあい、すでに医者から完治といわれたが、
その後に継続して5年も10年も頚部に不調を感じる人がいます。
頚骨の前側の靭帯が事故の際の衝撃などにより強い委縮ができ、
それが元に戻ることなく縮まり続けるようならばレントゲンには映らない交感神経優位が続きます。
そういったものは一度なるとはがすのが難しいし、そもそもそこに原因があると認めてもらえることもあまりない。
そうなると不調が後まで尾を引いてしまいます。
(そんなときは、すでにその頚部のむち打ちにより他の部位に波及した凝りがリリースされるのが先行であります)
私と同業の先生と話ていて、むち打ちに似た膀胱経の筋筋膜系の委縮が交感神経優位を続けるむち打ちという症状と、
後遺症を訴える方の体の様子が似てるって感じていた方がいました。
膀胱系が詰まれば交感神経が優位になり緊張しっぱなしでエネルギーが使われ続け消化吸収が進まないのです。
膀胱系が緩めば、副交感神経系が優位になってリラックスできて消化吸収が進み呼吸も深く安静となりエネルギーが補充されるのです。
だから膀胱経や関連する腎経を含め、きっちり上から下までのそれぞれの経を観るといっておられ、
私もそうだよ~という感じの話がはずみました。
やっぱり、その先生も脊柱起立筋の左右の緊張を解く操作を繰り返すことで、
お客様から「そういや、最近、あんまし疲れなくなった気がするけど」とか言われることもあるとのこと。
全員のお客様がそうだというわけでもなく、施術による改善されたというものが改善要因の中の何パーセントに当たるのか。
それについてなんら証明することはできないのですが、長年、顔を診てきたお客様と施術者との信頼関係に根差したものなのだと思います。

この膀胱系のずれは、なんらかの原因によりいつもとは違った軸ずれが起きてしまったため、
非力で筋がパンプアップできていない部位を急激に使用しておきた一時的なものなのか、
または、そもそも体を支えるための膀胱経や腎経の経絡ラインに入るべき力が働かず虚脱した状態に置かれる何らかの作用から起きているのか。
そこは、いくつか会話で話を深めようと試みるも妥当な腑に落ちる回答までは至らず、定かではありません。


これはむち打ちでも記憶障害は起きます。
なのでコロナウイルス後遺症によるブレインフォッグについて、そこでむち打ちに関連付けて状況を読む参考にすることはできるかもしれません。
ですが第六頚椎から横突孔から上に立ちのぼり入る椎骨動脈が脳底に送る血液に何らかの異常をきたしていることで起きることのようであれば。
そのような首の深部層は急所も急所で加圧により施術で解ける範囲を超えている手が付けられないところです。
膀胱経の全体を解くことで頚部の緩みを作り出せていって収まるものであればいいのですが、すでにスマートフォンやパソコンなどで、
頚部前面の靭帯が委縮しているところに輪をかけた場合には。
そこを不用意にapproachをおこなえば、賠償責任を問われることに発展しかねないため、手技では手が出しづらい。
もちろん、私とその友人の施術者との持ち合わせている施術技術の限りにおいてだけのことではあります。
他の手技療法ではなんらかの適した安全かつ効果的なやり方があるかもしれませんが、私自身、ほとんどの施術書は目を通しましたが、。。
ここまで来た状況での有効だといえるような効果性を生み出せるものはみあたりません。
ただ、ここ3年は書籍代をかけられなくなっており最新の書籍にはそういったアプローチが説かれている書もあるかもしれないので、
関心ある方はぜひ、調べてみてはいかがでしょうか。
立ち読みだけでは深く突っ込んだところまではわからないですし、最近、書店の中には立ち読みできないようにビニール袋に入れて封をされてたりするので。
だいぶ、頼りないことを申して、ごめんなさい。^-^;
おそらくこれは手技療法のみでの対処は想像がつかないということで、漢方などには筋腱を緩めたり血行を促進させる処方もあるため、
それらを並行して用いるという手はあると思います。ただ、、、かなり費用がかさむので、試すにも勇気がいります。。。


あとは個人的に後遺症があるという方の状態で感じたことは、胸郭部の変位でした。
胸郭部を構成する骨の水平軸、垂直軸の乱れが、コロナ感染前のときと違っている様子をお持ちの方が多くおられました。
そのときに膀胱経等をリリースするという筋の緩みを作り出すだけでは、もしかしたら戻りが早く起きる可能性があります。
それはすでに施術をさせていただく前に数週間ほど回復後に経過していて、現状の胸郭のゆがみのパターンが定着しているときのことです。
そうしたときは、すべからずしっかりと胸郭の骨の正常な位置を理解していただいて、
そちらへ自ら移行させるよう努めることをお願いしたほうがいいでしょう。
ただし胸郭のゆがみのパターンを見抜くには、かなり根を詰めた観察とそれを対処して改善させ続けた手がないと、、、。
私が、いいたいところを伝えきれていないかもしれません。
カンタンな一側面でみれば、闘病中に咳をし続けていれば季肋部の凝りや肋軟骨下端の横隔膜付着点が癒着が強くあらわれていて。
それだけでもいつもの胸郭の状態とは違ったパターンになってしまって、それが続いてしまっていることもあるということです。



施術者の立場として、自分の能力でできる範囲のことを、真剣に観ていこうとしているのは。
もちろん、私一人であるはずもなく、他の先生方も様々な臨床経験を統合させて対処法を模索しておられると思います。






ここ最近。
東京都のコロナウイルス感染者数が減少してきました。
ただ減少したといいつつも、感染力の強さ。
それは先月末のコロナ感染から回復なさられたお客様の数は、
いままでになかったことで、その大変さを改めて感じております。
もう少しの期間、施術再開を見合わせていただければと願っております。


そして現在の、私の休業期間。
休日続きというわけではなく、
一日、施術書をとっかえひっかえ突き合わせたり、
同業者の先生との情報を交換する機会にあてています。
いますべき中身の濃い勉強をさせていただいていると考えています。