女性版・肝経の大胸筋胸肋部に対し戦略的なリリース法

経絡の特徴は、筋肉を取り巻く筋膜をつたい経絡は通ります。
それゆえ筋肉と経絡は深い関係性と影響を与えるものであり、
各筋肉にそれぞれ関係対応する経絡をみることで、
その筋肉の健康状態を改善させることで経絡のもつ様々な兆候をケアすることができます。

たとえば。。。
■ (筋肉)大胸筋胸肋部 をケアすると(経絡)肝経に影響を与え次のような意味を持ちます。


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この筋肉は、肝経に属し肝臓の健康状態をつくることになります。
大胸筋胸肋部に深い凝りが差し入っているならば、
肝臓の機能が思わしくないことをあらわします。
肝機能は有毒なガスやアルコールや腐敗した食べ物の毒などを解毒する解毒作用に関わります。
こちらの肝臓への負担がかかりすぎると、長期的な頭痛が引き起こされるのです。

中医学の肝臓(肝経)は目の影響を見るものですから、
緑内障
飛蚊症
 ※ 飛蚊症とは、モノを見ているときに黒い虫のようなものが動いて見える状態のことです。
   黒い虫のようなものの形や大きさはさまざまで、
  視線を動かすと追いかけてくるような動きをする場合もあります。
   症状が出る年齢もさまざまで、20代から症状を自覚する人もいます。

などの肝経改善の意味を含んだ筋肉となります。


■ 整体的に見れば、
大胸筋胸肋部は硬化萎縮したままになると、
肋骨の形状を変位させ胸骨の起始部の胸肋靱帯を硬めゆがませる。
往々にして鎖骨下筋との癒着が進みます。
また付着点の凝りの影響が高まれば脇下が詰まり肩関節直下にボール状の凝りの玉をつくることも。
肩胛骨の位置を外転固定や腕の内旋の不調を強いる。
肋骨開閉に不具合を生じさせ呼吸制限を与えております。

ケアするとき。男性ならば、そのまま大胸筋が肋骨骨膜に癒着が進んでいるならべんせき温熱器で注熱しつつ丁寧にリリースを繰り返していきます。
痛みが強く出るところですから、施術の回を分けて、繰り返し、繰り返しリリースをはかって凝りを減らしていく必要があるときも。

ただ女性では、大胸筋の上にバストがありますから肋骨骨膜部の進行した癒着部に対し、
直接べんせき温熱器を用いて熱を注いでムーブをかけてとくことはできません。
それで、リリース可能箇所が限られます。
・鎖骨下筋に沿った直下ライン
・(大胸筋胸肋部 起始部)胸骨上の胸肋靱帯と胸骨付近の肋軟骨
・(大胸筋胸肋部 付着点)上腕骨と大胸筋胸肋部の付着する箇所

といった制限がでてきます。

ですが女性の場合でも、デスクワークが根を詰められておられれば、
多くは肋骨骨膜と大胸筋の癒着は激しい方も少なくありません。
その場合、上述したリリース可能箇所を圧をかけただけではリリースはまったくもって不十分。
これをしても男性にリリースをさせていただいた成果には至らないのが実状です。



そこで個人的にこまっていたんです。



それに対し私がひらめいたアイデア

ゼロプロマッサーという振動系のマッサージ器で肋骨の骨部に骨折の負担をかけない方向で振動をあたえ、
バスト下の大胸筋と肋骨骨膜のきつい一体化した凝りが減少することはないか?
ゼロプロマッサーは、いまはやりの筋膜リリースガンの先行したマッサージ機器で、
振動のスピード・強さ・断続タイミングなどを精密に制御することができるものです。
肋骨・鎖骨・肋軟骨という骨折したりひびがはいりやすい危険地帯。
振動系機器の利用特性を熟知して危険を予測してアプローチをしなければなりません。

ですがちゃんと使い方を消化していくスキルが必須ですが、
胸骨・肋骨などの骨部に方向性と圧の加減を調整した振動を与えることで、
大胸筋胸肋部が肋骨骨膜に癒着が進行したところにも振動が波として伝わります。
その波を合気の手で流れる道を造り流すテクニックをもちいることが前提で、
合理的かつ効果的な大胸筋リリースにつながっていきました。

ほかにも注意点があります。大胸筋がもとで上部肋骨が上方へ前方へと変位が著しく、
首の筋の凝りに芯として緊張がある方の場合、
鎖骨下の振動を受けるとのどの奥がかゆみが出てゲホ、ゲホッとせき込む場合がでてきます。
あまりにも咳込みが激しい場合は、無理にこれを断行することは避けたほうがいいときもあります。
強い咳込みで頚部の変位へつながることがあるからです。
問題が軽減するよう振動圧やスピードを軽減したりという対応ですませることも人によりできますが、
すでに頚部の硬さや肩の凝りがひどい場合は軽度の振動でもむち打ちにつながるのです。





昨夜の施術では筋膜リリースガンをお持ちの女性のお客様に、
この大胸筋胸肋部のリリースをさせていただきました。
通しで私のリリース圧やリリース箇所を実体験されておられます。
すでに私のほうで危険な難しい肋骨一本一本の変位してばらけてしまっていた部位を並び替えしております。
その前提でご自宅でも無理のない範囲で所有なさる筋膜リリースガンでセルフケアをしてみてくださいとお伝えいたしました。
長年かけて固形化して身に一体化した凝りをはがすときには、時間をかけたほうがきれいに溶けて再生されていきます。
自宅で自分で取り組めるって、理想的ですよね。