『姿勢・動き・しこりの操作で、心のハンドリング』

姿勢動き方体の中のしこりのパターン呼吸のリズムには、個人個人特有の個体差のようなものがあります。

ときとしてそれは『健全なからだには、健全な精神が宿る』ということばにかかることがあります。精神というか心持ちといった方が解りやすいときもあるかもしれませんが。。。

たとえばどんなうれしくってしょうがないときでも、うつむいて悲しそうな表情を繕えば憂鬱な気分になります。表情筋の動き方のパターンで、うまくうれしい気持ちを表現できないようなときにがあります。。。そしてそれが一時的に顔の表情を緊張させただけのものでしたら、すぐにその憂鬱なこころもちからは脱せられるでしょう。しかし、その動かし方のパターンがすでに筋肉の動きパターンレベルで身についてしまうほど非常に強力だったら、持続的にそのパターンを崩していくことは難しいときがあります。一時は意識的に明るい顔をしてみようと考えてみてそれを実行することができるでしょう。でも、しばらくするとその強力なパターンによって無意識になったときに以前の状態に気づかないうちに戻ってしまっています。それによってこころもちのパターンがつくられていくこともあります。

そしてそのようなケースでは、その姿勢や動き方、筋肉のしこりのパターンなどを観察すると、そのなかにこころもちのパターンが書かれています。
ときとして精神的なものやこころのような実体をとらえることが難しいものを、からだの姿勢やしこりなどのパターンをつかむことで、こころもちという形がみえないものの実体をつかむことができます。

そしてボディワーカーのなかには、こころもちや性格や思い込み等々を変えるために、体をみつめることが大変に役立つという方も多くおられるはずです。こころもちなどの傾向性を体の中の姿勢や動きなどのパターンの中に見いだし、こころもちを変えるようにアプローチするというよりも、からだをこころをコントロールするための一種の『ハンドル』として使いこなします。そして特徴としてからだをハンドルをもって思うように運転し操作することで、強力にこころもそれにつれて自然に変わっていくことがあります。

そんなときに性格がワークを受けていく過程でちょっと変わってきたかな、と思えるでしょう。そしてこの変化には、よい状況を維持できる持続性があります。。