書評:『自分の仕事をつくる』

[※治療書関係ではありません]

自分の仕事に情熱を傾ける人たち。
そのような方々の仕事スタイルはすばらしい。
魅力的なものづくりをしている人々の現場を訪ね歩き、ルポした本です。

読んでいて、
・ものづくりの身体感覚
・できるだけ多くの失敗を重ねるために注力する
・パンは手段であって気持ちよさを届けたいんです
などなど。

印象に残る言葉が多くて、
いいな、こだわりを持って仕事をしている人たちの自信とこだわりって、
そんなことを感じました。
パン屋さんがミヒャエル・エンデの言葉を引用していました。
仕事に対する愛はないが頭はいい。そんな人たちが作り出す社会を
「機能は完璧だけど、本質をまったく欠いた世界」と評しています。

いつしか他社(他者)に負けないようにするため、
製品をローコストで短期間に作り出すことに力を注ぎ込み、
作り出す製品に対して愛情が減っていく。
そんな時代背景の煙に巻かれたとき、
とても考えさせられる一冊です。

こんな仕事にこだわりを持った面白い人がたくさんいるんだ。
そう分かるだけでも、
自分の仕事をもっと愛したくなる思いが強まりました。

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書籍:自分の仕事をつくる
著者:西村 佳哲
価格:¥1,995 (税込)
出版:晶文社

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