大腰筋を働かせる脊椎の条件--1

大腰筋は意識的に動かすことがしづらい筋肉です。
大腰筋の重要性をちまたでは取り上げられています。
解剖学的には、腹部の中にある筋肉。
外から見ることができる筋肉とは勝手が違います。
大腰筋の場所を知らない方も多い。
腰部にしこりを持つ方は左右の大腰筋の太さが異なる人が多い。
大腰筋が骨盤裏側の筋肉=腸骨筋に付着していたり。
それにより大腰筋の片側または両側が強く張って、
腰椎がずれていて腰痛を引き起こすこともある。

大腰筋がしっかり動かせるためには脊椎を立てたときの条件がある。
(1)脊椎には体重を支える部分の椎間板がある内臓側部分と、
(2)脊髄神経を通すための棘突起部分に分かれている。

(1)ではしっかり椎間板のクッションを使って骨が上半身を支える。
脊椎の体重が頚椎、腰椎、股関節、座骨のライン上にある。
まさに軸が天地に垂直に立った状態。
このポジションは自立神経系統は正常に動ける。
椎間口から脊髄神経が内臓などの臓器に伸びるのですが、
その椎間口部分の周囲の筋肉がリラックスしていてます。
神経という電気を通すケーブルはとてもよく働きます。

(2)の脊髄神経が通る棘突起部分に体重を乗せているとき。
これは下腹部が前に出ている猫背だったりする場合。
脊髄神経にストレスが強い。
自律神経系の働きが悪くなります。
生理的にどう関係があるのかはっきりしないのだが、
自律神経系の働きが悪いとき、
大腰筋を含めてインナーマッスルが動きが悪い。
そんな感触を持ちます。
確かにこの姿勢での構造上、
インナーマッスルを活かせない状態だからということもあるが、
私の体感として動きの精度が極端にいい加減になる感じを持つ。

そしてこの脊髄神経に体重を乗せているという自覚を持つ人は少ない。
もともと解剖学の本とかでもこんなことを意識する書き込みは皆無ですから。。
もっともな話ですが。

ですが(1)のポジションの脊椎でなければ、
何らかの自律神経への影響がでることがあるそうです。
それは椎間口部分周辺のしこりとなった筋肉
(たとえば起立筋や腰方形筋などのしこり等)により引き起こされます。
脊椎から椎間口を通って内臓へ通る間際の間際の部分で、
電気ケーブルのような神経ラインが強く引っ張られて起こります。