連関痛という見えない痛みの源流を求めて---1

『連関痛』とは医学用語のひとつ。

痛みが出ている場所が直接の痛みの原因となっておらず、
他の箇所の負担からきて痛みが発生していることを言うそうです。

一般的に痛みが出ている箇所に気が集中しがちです。
本能的にその箇所に発生する苦痛から逃れたいため。
「その痛みが出ている箇所が悪いのだから、
その箇所をどうにかしてほしい。」
そう思った瞬間に原因が見えなくなることがあります。

連関痛としての認識力が低下するからです。

他の場所の肉体的負担のしわ寄せが、
今の痛みを作り出している場合。
いくら今の痛みを取り除こうとしてシップをしたり、
クールダウンさせて炎症を抑えようとしても効果的とはいえません。
痛みが強すぎる場合には、
その痛みからくる筋肉各部署の引きつれを起こさないようにするため、
そのような対処をすることは必要です。
ですが連関痛の本体部分が同時に改善されること。
それが必須です。

ですがたいてい連関痛が起こると、
今の痛みを作り出している本体の場所の不調に気づくことはありません。

ただたいていの場合、
既に何らかの連関痛が起こる前に、
痛みを作り出している場所から、
過去に必ずメッセージが出ています。
『しくしくした感じ』
『突っ張るような感じ』
etc...
または数日痛かったが納まったので気にしない場所です。

人間の脳では痛みの感じ取り方で優先順位付けがあります。
実際はその連関痛を引き起こしている場所はいまだ炎症をもっています。
ですがその痛みよりもずっと連関痛のほうが強烈に感じる場合がほとんど。
すると痛みの感じ方は今最も痛みを強く感じる連関痛部分をクローズアップ。
連関痛の根源に発生しているさまざまな痛みや不快感は、
ずっと後手にある存在として感じ取られます。
それによりうまく隠されるのです。