椅子に座り続けることの大変さ


姿勢によって腰にかかる負担の強さが異なります。
下にその具合をグラフにしてみました。
(まっすぐ立つ姿勢が基準(100)です)




寝ているとき(仰向け)|.... 25
寝ているとき(横向き)|............ 75
立っている(まっすぐ)|................ 100
立っている(少し前傾)|........................ 150
立っている(45度前傾)|.................................... 220
椅子に座る(まっすぐ)|...................... 140
椅子に座る(少し前傾)|.............................. 185
椅子に座る(45度前傾)|............................................. 275

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日常生活における体位での第三腰椎椎間板にかかる負荷の変動比較(Nachemson)
等幅フォントでご覧ください )




観察していただきますとわかりますように、
強く前傾して椅子に座るときの腰椎への負担は驚くほど大きいものです。
まっすぐ立っているときの2.75倍。


デスクワークではこの姿勢を緊張しながらキープしています。
6時間以上もの長時間デスクワークに専従する方もおられます。
すると体の前面の腹筋や胸の筋肉が緊張して縮んできます。


自分では気づかないうちに縮むこともあり、
縮みはじめは違和感を感じますが徐々にその不快感に慣れだします。
その時点で内臓や呼吸器が常に負担を強いられることになります。
女性では内臓が前にぽっこりと出っ張りだしますので、
それにつれて子宮が後屈ぎみに移動。
生理痛なども重くなります。


長時間のデスクワークをするときには、
積極的に背伸びをしましょう。
そして体の前面の縮んでいった筋肉を引き延ばすこと。
そのような習慣をつけることも、
健康を保つための心得ですよね。


この体に強い負担がかかる事実を受け止めて対処すること。
それがあって初めてワークなどで体を改善したら、
その状態がキープできるようになります。

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どちらかの先生には体の姿勢などについて、
別段強く指示する必要はないといわれます。
姿勢などを注意すると強迫観念にとらわれるお客がいる、
だからそのようなことはいわないで治し屋に徹すればいいとの主張。
一理あります。


ですが自分の体を大切に扱いたいならば、
負担を少なくする方法を学び採用すべき。
気負わずちょっと注意を向ける習慣をつければいいと思います。