肋骨の拡張固定化部分の改善への道のり

肋骨の左側と右側。
この両者の形状がまったくのシンメトリックな人も少ない。
ですがある程度までは呼吸筋の強いサポート力により、
問題なく機能してくれています。


ですが状態があまり思わしい様子ではないとき、
右側肋骨が脇から中央に向けられて縮められていることがある。
多くの場合は左側肋骨でなくて右側肋骨が拡張して固着化する。


胸式呼吸をすると肋骨は通常上下前後左右に広がるものだ。
だが右側肋骨部分が拡張して固定化しているならば、
呼吸代謝をする場合にも動きが制限を受けてしまう。


『胸式呼吸が苦手ならば腹式呼吸をすればいいじゃないか』
そんな疑問を持たれるでしょう。
ですがこの右側肋骨が変形固着化してしまうと、
右大胸筋部分と右肩甲骨周辺の筋肉群が過剰に発達して
恒常的な筋膜レベルでの癒着が起こる。
すると右肩が無意識に上がり続けだす。
この場合、重心は丹田に置くことができず、
気づいたらみぞおち辺りに重心が上がっていく。
みぞおちに重心が移動すると、
腹式呼吸の妨げになるのです。


それに胸式呼吸ができないと息苦しさを感じてもっと息を吸いたくな。
そのときに対応する呼吸法が、
これまた胸式呼吸なのです。。。
これは本当に嫌な悪循環の始まりです。


胸式呼吸が激しい様子が続くと交感神経が優勢となります。
すると深夜眠りに就こうとしてもなかなか眠くならない。
不眠傾向が強くなる。


右肋骨下部に位置する肝臓は、
呼吸代謝をするときにマッサージを受けています。
このマッサージを受けることで肝臓・胆のう・膵臓が正常機能する。
ですがこのマッサージも右側肋骨の拡張固定化が進むと制限されてしまう。
肝機能を呼吸代謝で促進する力が弱まる。
肝機能が弱まるとアトピー性皮膚炎や他皮膚アレルギーなども生じやすくなる。



胸骨の裏手に胸腺という免疫物質を製造する重要器官がある。
身体全身に送り込む強力な免疫システムがある。
この胸腺から免疫物質を身体各所に送り込むとき、
呼吸筋により肋骨が開いて閉じてという開閉をするときに、
ちょうど胸腺をポンピングすることとなる。
それにより全身に免疫物質を送り込むのです。
ですがこれも右側肋骨の拡張固定化が進むと制限されてしまう。
つまり身体の抵抗力が弱まることになる。


他にもいくつかのデメリットが計上される。
右側肋骨が拡張して固着化する状態をみると、
いくつもの心配が頭をよぎることとなります。

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一般的には、
右側肋骨が拡張して固着化デメリットに対しての認識はされていない。
それと同時に自分の肋骨形状を客観的に認識していないケースも多い。
ワーカーもよほどでなければこのことを指摘しないという傾向もある。


右側肋骨が拡張して固着化した状態を改善するための臨床データ。
これを必死に集めるもあまり利用可能なテクニックは見つからない。
最初から肋骨は折れやすいので改善は難しいといわれることもある。


私は必死に資料収集をしていました。


それはひとりの右側肋骨が拡張しておられるお客様がおられたからです。
どうしてでもケアをさせていただきたかったからです。
様々な方法論を蓄積して、
それを利用しました。
そして長い日時が経過しました。
お客様に私がケアをさせていただくチャンスを
いただいていたわけです。
本当にありがたいことです。


そして現在。
硬かった肋骨もくにゃっと柔らかく動きます。
肋骨の左右の前後高低差もかなり揃いました。
以前は肝臓部分に多少の圧をかけるだけでも、
『ひぇ〜』という痛みで触ることもできない。
だけどもう普通に押していくこともできる。
肝臓が常時腫れていたようでしたがそれも改善ラインに乗りました。
だからみぞおちの奥の腰まで達している内臓のしこり化した部分にも、
しっかりアプローチができる。


まだ2〜3、
欲を言えば改善したいポイントはあります。


ですが随分安定して少しほっとしています。
この状況に彼も喜んでくれるかもしれませんが、
私も彼以上に喜んでいます。


本当にここまで一生懸命にお付き合いして通っていただけてありがとう。