『合唱は身体を緩めるのか?!』
そう思わせてくれる客様がお見えになられた。
身体の筋肉を緩めるために、
合唱がいいかもしれない。
深い呼吸を続ければ血中酸素量が増える。
血液が弱アルカリ性となる。
血液はサラサラになって全身を駆けめぐる。
固まった筋肉もその血液は解かしてくれる。
特段普段運動はしていませんといわれます。
ですが筋肉が柔らかい。
表層筋および中間層の筋肉群まで緩んでいる。
ゆるゆるに緩んでいるとまではいかないから、
圧をかけられるリリースを受ける際には痛い。
だがスムースに解放できる筋肉の質です。
聞いてみると、
合唱団を三団体掛け持ち参加されているという。
そのために『深く呼吸をし続ける』トレーニングをされているはずです。
その呼吸法が功を奏している。
私にはそのように思えました。
既に故人となられたカウンターテナーの藤岡氏。
彼の身体を最初に触った時の感覚を、
そのお客様の身体の中から読み取っていました。
藤岡氏はさすがにプロです。
身体の使いこなしに関しての研究に、
資材の多くを費やして鍛えていた。
その結果が身体に現れていました。
やはり藤岡さんの身体も表層と中間層の筋膜層はかなり緩んでいた。
だからどんどんとより深部へ、より深部へと筋膜をリリースできた。
そこから学ばせていただいたことはとても多く、
今でも感謝しています。
カウンターテナーって男性が女性のような高い声域で歌うのです。
藤岡さんと同時にもう一人声楽をされている
男性のお客様がお越しいただいていました。
このお客様は声域は男性声域です。
一般のお客様と比較すれば確かに随分緩んでいる。
ただ腰の反りが故意に造り出されてしまい、
身体の上半身と下半身が骨盤上端ではっきり分断されていた。
発声するための呼吸法も千差万別。。。
その方と比較して観察していました。
カウンターテナーの藤岡さんの方が身体の筋肉の質がより深く緩んでいた。
筋膜をリリースするとその緩んだ状態が後戻りをしないという特徴がある。
この後者の特徴が実は本当に大切な気づきを与えてくれた。
高い音域の声を発声することと、
このような身体を持ったことと関係があると考えた。
確証はないが様々な要件を総合して考慮しそう信じた。
身体の柔らかさがあり合唱をされているお客様を見て、
過去思いを巡らせていた思い出のような思考の断片をみつけた。