書籍紹介:『スポーツ選手なら知っておきたい「からだ」のこと』

『スポーツ選手なら〜』とタイトルにありますけど、
スポーツ選手でもない私が読んでもためになった本。


本書の章内容は...
『身体についての基礎知識』の解説。
身体を動かすために筋力だけでなく『重力』が重要という。
身体のコントロールに関する『脳と神経』について。
そして『軸感覚』について。


写真やイラストが多く、
内容を伝えようという姿勢が伺える良書。
私にはストレスなく内容が飲み込めた。
【やってみよう】という課題があって、
なかなか面白い。


身体の使い方に関心がある方の入門編としては、
個性的な切り口の本ではありますがいいんじゃないかな〜。


スポーツ選手なら知っておきたい「からだ」のこと
スポーツ選手なら知っておきたい「からだ」のこと
著者:小田 伸午
出版:大修館書店



余談ですが、
この本の中の「身体運動を引き起こす二つの力」に
『膝を抜くから踵(かかと)で踏める』という項目があった。
こちらの解説で
宮本武蔵の『五輪書』に「踵(きびす)を踏む」ということが出ているという。
剣豪武蔵も「踵(きびす)を踏む」ことで身体操作をしていたのですね。


ここで私なりに補足して読んでみると...
現代の日本人は特に踵を踏む感覚に慣れていない人が多い。
身体の中の骨を垂直に並べるようなポジションにしてもらい、
踵を踏む形を作りだして身体の重力をそこに集めていく。
すると「後ろにひっくり返りそうで怖い」という感覚を持つ人が多くいる。
このときはまだ大腿直筋や外側広筋が硬くて膝が抜けている状態ではない。
また同時に股関節の外旋ができていない。
それにより「踵(きびす)を踏む」ことができていない。


実に細かいところまで読み込める楽しめる本です。