体の構造は立体的に見なければわからない!


テンセグリティってご存知ですか?
テンセグリティ
 テンセグリティは彫刻家のケネス スネルソンがその原型を考案し、フラーが”テンション(張力)”と”インテグリティ(統合)”という言葉を合成して名付けたものです。
 この構造体は押す力と引く力のつりあいのみで成り立っており、押す力を担う圧縮材が不連続のため、圧縮材が宙に浮いているかのようなイメージがあります。』


このテンセグリティ理論について、
ロルフィング関係の書籍で知った。
それがハジメでした。


人体は動く構造体。


はたして建築物と同じ基礎があり柱があり張りがあり屋根があるだけでうまくいくものか?
静止している構造体では、
どう考えても無理がある。


そこの差を明確にする必要がある。


だから別の概念で構造体を理解しなければならない。


例えばカラダのゆがみによる構造異常状態で考える。
体は一部分が組織が壊れ炎症を生むとゆがみが出る。
そのゆがみは構造的に他の部分に影響を与えると同時に、
ダメージを受けて動けなくなった組織部分の動きをカバーする。
右足を怪我をすればそれをかばい左足を酷使するようなものだ。


そのようなことが無意識のうちにできてしまう構造体。


それは精密な脳内のプログラムで仕組んであることか?
だが人間以外のシンプルな脳を持つ動物でさえ、
この対応を自然にしているのです。


単に脳が判断してゆがみを補正して
動く構造体を保持しているというわけではない。
そう結論付けるべきです。


一部のサポートは脳もするが、
脳だけでしえる計算じゃない!
構造自体が問題なんだ。


そのような仮説が頭にあった。


だからテンセグリティ構造を理解したとき驚いた。
解答のほとんどがそこに書いてあったからだ。
書籍『ボディワイズ』の【◆テンセグリティ構造体としての身体】P63なんかは、
本当になるほど〜でしたね〜。




テンセグリティがイメージできるようになるらないと人体の見方が変わる。
筋膜の癒着により生じる痛みの訴えを聞いたときに、
何が問題という発想自体が変わってくる。


『痛みが問題ではない。
テンセグリティ構造が正しく再生できなくなったことが問題。』
という見方が理解できてくる。
だって痛みが感じられる患部とはかけ離れた体の箇所の、
テンセグリティ構造のずれを改善しなければ患部の痛みが取れない。
取れても一時的でまた戻る。
テンセグリティ構造を正すようにカラダの筋膜構造のゆがみを補正すると、
二次的に派生して起きたダメージが勝手に消えていくという現象がおきる。
テンセグリティのコアをリコイルしたときなどはこれが顕著に見られる。


本屋に出かけて数冊の本を見ていたら、
テンセグリティについて書かれていた。
おそらく人体の構造を理解するために、
この考え方が有益だという認識は、
これからより強まるはずだ。


ただ、けっこうこのテンセグリティ構造うんぬんをいうと、
『?』という反応が多い。
そのためいまだに家の構造体という静止構造体を引き合いに出し説明をしている。


実は整体屋の友達も『???』という反応でした。
人体とテンセグリティ構造の関連性を説明するのに数時間を要したものです。
単純にテンセグリティ構造はというと、下記のようなホームページをみると
ははぁ〜んとわかるんですけどこれと人体の関連を考察する段になると、
飛躍しすぎだと感じてしまわれる。
http://www1.ttcn.ne.jp/~a-nishi/tensegrity/tensegrity.html


ですがよくよく考えて観察するとおぉ〜というようになるんです。


テンセグリティと人体との関連性。
このわかりづらさがネックなんです。
わかってしまっているひとは『当然でしょ』という感じです。
だからその手の解説書を読むとそれが前段階で説明をしますからね。


でも施術者やセラピストは知っていて損がないことと思う。


話が発展しますけど最近ではダイナテクチャーという
動く建築構造体などの研究も盛んです。
今後テンセグリティ構造イメージがしやすくなるはず。