筋膜の支える仕組み

筋膜の話


「筋膜」をリリースするテクニックが
多くのホームページ上にも見受けられるようになりましたね。



筋膜という文字をインターネットの検索にかけると、
10年前では信じられないほど検索に引っかかるページが増えた。



とてもにぎわっています。^-^)


私が20年近く前に筋膜が大切と聞いていろいろ調べていたときは、
日本のサイトでは筋膜と検索してもほとんど情報が得られなかった。



筋膜の重要性を認識する方々が増えたことはありがたいことです。


ただ厳密に筋膜について正確なイメージを持つ人は、
どれほどおられるかどうか。
そう思うことがあります。


先だって筋膜のリリースを学びたいと切望する同業の方に、
「ではあなたは筋膜についてどのような知識を持っていますか?」と質問。


もちろんすでに施術をしている方ですから、
臨床経験も豊富でしょうし、
筋膜をリリースすることに
大きな可能性を感じているのならばよほど調べてのことと思いまして。


私との「筋膜」という用語イメージを摺り寄せておいたほうが、
話の誤解が未然に防げるからと思いお尋ねしたのです。


筋膜で一本一本の筋線維から筋束から筋肉までそれぞれ覆われているような、
筋膜が筋の仕切り材となるコンパートメント・イメージは持っていました。


ただテンセグリティ状態に筋膜が筋肉を支えているという認識がありません。
きれいさっぱり抜け落ちていたのです。



筋膜によるコンパートメント・イメージも大切です。


ただ筋膜が筋肉の張りのよさを形付けている。
そこに筋膜のテンセグリティとして力も働いているのです。


ちょっと飛躍したたとえですが、
若々しい筋肉の方は、皮膚をちょっと押してもすぐ元に戻りますが、
老化していくと、筋肉はなかなか元に戻らなくなります。
逆に筋肉を押しても、それはすでに固まって圧を受け付けようとしない。
そのようなケースもありますよ。
平たく言えば、凝った状態です。


筋膜のコンパートメント機能だけを注視しても、
骨化してしまうほど凝る状態を説明しづらくて。


そうなればより広域にアイデアを求め問題解決するのみです。



骨密度を測る計測器がありますよね。
骨の中の小さな多数あいている穴の様子が見て取れます。
この穴が大きなものがあれば目が詰まっていないために
転倒などすれば骨折が起こりやすい注意すべき状態です。
カルシウムで骨のなかを立体化させるよう作られている。
そのように骨のなかは空洞ではありません。


実はこれは骨のなかだけの話ではないのです!



骨の様子と同様に、
骨から皮膚まで立体化させる支え役のひとつとして
筋膜がいい活躍をしているのです。
これなくして若々しくみずみずしい肌をもつことは難しいです。


このイメージがリアルに描けていれば筋膜を浅層から深層まで
連関した感覚で見渡して理解することができるようになります。


こうなってくると筋膜へのアプローチ方法もしっくりきますね。
どこをどうしていくべきかがわかるわけですから、
施術の成果も高まります。