胸椎の1番から7番を観ていくときにわかる心臓状態

私どもでは初回に施術を受けに来ていただくときに、
事前に質問表としてお体の状態がどうであるかアンケートをお願いしております。


そのアンケートの記入の仕方で、けっこうそのお客様の性格も伝わってくるスグレモノです。


アンケート結果をみていると、
心臓に問題があるという方もいます。


そんなときには胸骨上の左右の乳の真ん中の膻中を触れば相当に痛い。
ここが心臓の警告点のようなものとなっているから解ることです。



下記の本には、もうちょっと詳細に見方がありました。


背中にふれて病気を治す―病気別・家庭でできる背骨矯正健康法 (健康双書)

背中にふれて病気を治す―病気別・家庭でできる背骨矯正健康法 (健康双書)


なぜかこの本は、昔からブックオフに持って行かれずに家にあり続けている。
整体っていう感じがするよなぁと、たまに眺めたりしている本です。
一般の方が家庭整体を目指すならば、良書ですよ。



こちらの本では、P158で心臓病の家庭療法についてもイラスト付きで解説している。


ちょうど左右の肩甲骨の挟まれたあたりの胸椎。
胸椎の1番から7番を観ていくときにわかる心臓状態。



右にこの胸椎部分が曲がっていると、心臓肥大、弁膜症の人が多い。
・右肩から右背中にかけてコリや張りがあるといいます。


左にこの胸椎部分が曲がっていると、心筋梗塞狭心症の人が多い。
・左肩から左背中にかけて痛みや張りがある。
・左上腕がだるく感じる


施術をしているとこの部分が左右に曲がりがある人は少なくない。
だから意外にこの知識は役立つのです。
もちろん心臓肥大とはどういうような仕組みかなどわからねば深みがない。


ただこの部分が相当に曲がりを持つ方なのですが、
心臓部分になんらの不具合を感じていないという方。
そのような方々が多数おられます。


それの意味するところは、
ある施術家の意見では、
将来的にでてきてしまうような潜在化している問題点だといいます。


ですがこのようなものをみつけたとしても、医師ではない私どもは言及できません。
それについて「これは気になるなぁ」とか「ある本を読みますとね・・・」など、
不用意に不安を煽るようなことを言ってはならないのが常識的なこととなっています。
ましてや「ここが問題があるとね、この本では心筋梗塞とか狭心症の方が多いと書いてあって」と、
命に関わるような臓器、心臓に関係する問題があると言われると心中穏やかじゃありません!



不安感は体の緊張を呼びますから、筋肉が解きにくくなります。
明るい気持ちでいてくれたほうが、施術の成果は絶対にいいのですから。
それ以上に、私どもの知悉な知識でいい加減なことをいっているとしたようなこととなれば、
それは大問題にもつながりかねないからです。



ただ同業者として同じ知識を持つ者同士ならば、
自分の体にそのような影響があったことに気づいていなかっただけで、
すでにそのような知識を持ってお客様を見ている方々です。
教えられたとしてもパニックとならず、
素直に認められるものです。


同業者に対して傾向を告げたとすれば、
「そうかぁ。最近、少しだけ肋間筋が収縮しているような、心臓がチクチクするような」
とか質問表になかった言葉を、そのときに思い出したように語り出すことも多いものです。


私どもは体の良いところをみつけて褒めるのがお仕事ではなくて、
修正を必要とするところをみつけて調整するのが仕事です。
(体の改善の定着や進化が見事で思わず褒めてしまっていることはありますけど。^ー^)


ですから、修正点の裏には修正される必要のない多くの体の良い部分もあるわけです。
そのようなところも把握していて冷静に受け止めることができるのでしょう。


このような知識を私が持っていて改善したあとに、
実はこのような状態では心臓に心肥大などになることもあるので、
胸椎はもう左右に屈曲することがない状態ですが、
体を傾けた姿勢をとり続けたり、
利き手や利き足ばかりを使えば
またこの部分が曲がるかもしれない。
そうならないように注意しておくといいでしょう。


ということはあります。


そのような事後報告的なものであれば、
「あ、そうだったの」程度でほっとした状態で受け入れられ、
「それじゃ、もうそうならないように気をつけなきゃ」というような
モチベーションになるでしょう。