体の制限から意識を変えて

ずっと以前に一度だけ施術をお受けいただきました方がおられます。
たまたまその方がどうなさっておられるのかが気になり、
ネットで調べました。


ネットの情報もプロスポーツ選手ですと、
調べやすいのです。 ^-^


ただ、調べてみて驚きました。


競技中の事故で全治6ヵ月。
心配してしまうような事故の映像がネットにも配信されておられます。
「えぇ〜」と息を呑みました。


驚いて即座にメールを書こうと思いましたが、
心身共に大変な時期でしょうから、、、。


それに一度だけ施術をさせていただいただけですし。
とおもいつつも安否が知りたくて、速攻でメール。 ^-^;


するとお返事をいただき、
これから少しずつトレーニング再開しようと思っているとのこと。
ほっとしました。


とても性格のいい方で体の使い方についての取り組みが前向きで。
是非、再起してほしい。


今は手術のため、金具が入っています。
だから動けない。
競技的には手痛すぎる運動の制限。
厳しい。。。



そのような場合でも、動けるところはありますから、
そのようなところを鍛えればいいのです。


私は、体の制限を受けたとき、決まって思い出すことがあります。
エリクソンという心理学を学ばれている人ならばご存知の、
催眠療法の巨星がいます。


内容は少しうろ覚えで、多少脚色が入っていたらごめんなさい。


エリクソンのところへ、
指が一本だけ、動く男がやって来ました。
それ以外は動きません。


人生、そのような状況になれば、
悲観的にならざるを得ません。
きっと男は訴えたでしょう。
「この先、俺はどのように生きればいいのでしょう!?
こんな指一本しか動かないような体では、、、、。」


エリクソンは、動くことができる唯一の指を動かすように指示。


そんなことをしても、どうなるんだと思いますよね。。。
でも、しぶしぶその男は従う。


唯一の指を動かしてトレーニングしていくと、
気づけばその指に釣られるようにもう一本の指が動き出した。


次回のセッションのとき、エリクソンはその指を見て。


「あなたは、今まで指を動かすというトレーニングを怠っていたんだ。


あなたの頭のなかに占めている心の声は、
自分のなかの動かない体の大部分のろくでもないと思えた部分を恨むことに、
ほぼ100%の意識を費やしてしまっていただろう。


それにより、唯一動ける部分のトレーニングを、あなたは怠けていた。
自分の体を恨みに思う心に支配されたくなければ、
怠けるな。
今のあなたの体は完全に動くというところまではいかないかもしれない。
だがあなたが唯一動かせる部分を見て、動かし続ける限り、
成長は続くのだ。
そのつられて動き出した指がその証拠だ」




のようなことだった。





人は、辛い部分が体に出てきてしまうと、
どうしてもほぼ100%そちらに気をとられる。
つらくない部分の意識など向けようともしなくなる。


ですが多くの方々の状況の中では、
つらい部分にばかり意識を向けることが、
いかに可能性の広がりを縮めることになるのか。
それを想像しなければならないことも起こるのだ。


そして人間の多くの病は、
心因性の強烈なストレスから由来するものだから、
自分で自分の体に呪いをかけるような気持ちをもつよりも、
可能性を広げるための作戦を練っていこう。
その作戦のひとつが、
活かして動かせる部分を、
よりスキルフルに働かせることができるよう、
開眼させるというものもあっていいのだろう。


また10倍も飛躍するだろう、体の操作法も、
あるから、それを学ぶ時期にすればいい。
つまり脳の知識量を増やし鍛えるのです。




もし現状で動かせる部分があるなら、
動かせない部分を見て忌々しく思う暇があれば、
動かせる部分を、ありがとうといって動かそう。