昔は、西洋医のお医者様でも、
「ちょっと舌をだしてください」とおっしゃられて、
診断の参考になさったことを覚えている方もおられるでしょう。
舌の形状や色、舌のコケ、舌の小さな突起などから、
舌裏の静脈の様子や筋の様子など、
人によって様々な状態の個性があるものです。
例えば、舌の色が赤くなれば、赤くなった理由があって、
その理由から身体の状態を読み解くことができるのです。
中医学では舌を診断のひとつとしております。
その検査行為を舌診と呼びます。
舌診とは、中医学でいうところの「望診、聞診、問診、切診」の四診と呼ばれるものうちの <望診>に含まれる重要な診断方法の一つです。
最近、私も舌診の本も、真剣になって選ぼうと思っています。
専門性の高い本も多くあり目移りします。
「臨床家のための舌診のすべて」「舌診論[改訂増補版] 新・臨床中医学 舌診篇」など、
気になる本は山のようにあり、 今のところは選べずにいます。
絞り込むって難しい捨てる作業となりますから、
何が必要で、何が不要かという視点を得られるまで、
今の私の目は成長していないんだという実感をひしひしと感じます。
つらいものです。。。
そのようなおり、 たまたま図書館で借りた以下の本。
内容
舌はからだの鏡。毎日1回、舌を観察するだけで、
かくれた不調、病気のサインを素早くチェック!気になる82例と、
今すぐできる対策をやさしく解説。
一般書ですが、専門書にしか書かれていないような詳細な分類を試みて高度な内容を伝えてくれている。
素人でも本格的な内容で自分の舌の情報を読み込むのにはうってつけですね。
わかりやすさを重視して情報量を削った一般書とは違い、
情報量はかなり多く掲載してくれていて役立つものです。
舌の正常状態から離れたコンディションに分類されていて、
症状や心配な病気が具体的に語られていて参考になります。
それに食生活の対策や生活習慣の対策まで解説してあって。
かゆいところに手が届く感じです。
脈診などは、実際にスキルとしてその習得は容易ではない。
でも舌診断の場合は、自分で鏡を用いて観察すればいいし、
事のほか容易に思わぬ問題点を発見できることもあります。
またご家族の健康状態をチェックするのにもいいでしょう。
特に舌診は興味深く消化器系の問題を分からせてくれます。