「息を吸うときには、
背骨は伸びるでしょうか?
それとも縮むでしょうか?」
お客様に、そのような質問をさせていただいたことがあります。
そのとき、
「背骨が縮んでは息を吸いづらくなるでしょうから、背骨を伸ばして息を吸うんでしょう!」
と回答をいただくことがあります。
ざんねん。 ^-^;
「正解」
息を吸うときに脊椎を収縮させます。
息を吐くときに脊椎を伸ばしていきます。
コップの水を飲むときには、ちょっと胸の前を上方へと伸ばしていくのですが、
そのときに、背骨は縮んでいるのです。
試しに、背骨を上下に伸ばしながら、コップの水を飲んでみてください。
飲みづらいですよ~。
では次に。
風船に息を吹き込むときは、腰の後ろの腰椎を上下に伸長させています。
試しに、風船を膨らますときに背骨を縮めながら息を吐いてみると、
風船はなかなか膨らみません。
背骨を上下に伸ばして、「ふーっ」と息を吐けば、
楽に息がどんどん入っていくでしょう。
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ただ、ときどき人によって見受けられるのですが。
息を吸うときに脊椎を収縮するのではなく、息を吸いながら背骨を伸ばしていた人。
息を吐くときに脊椎を伸長させるのではなく、息を吐きながら背骨を収縮している人。
楽に息を吸ったり吐いたりするには、
背骨の伸長・収縮が関連動作として起きているのですが、
逆になっている人がいるのですね。
無意識のうちにそうしている。
それではダイナミックな呼吸にブレーキをかけてしまいます。
またときには呼吸と背骨の伸長・収縮が関連することがない人もいます。
呼吸と背骨は無関係だといわんばかりに。
背骨を固定させながら呼吸をするのです。
それではダイナミックな呼吸を阻害します。
いずれにせよ、それでは呼吸はしづらいのです。
この知識は、
『歌手ならだれでも知っておきたい「からだ」のこと』という本に描かれています。
歌を歌おうとするときは、
脊椎と呼吸との動作が協調しなければなりません。
私のような運動オンチでは、こういったところから、
体の使い方のミスを修正していく必要があるんですよね。
そうしなければ本来あるカラダの機能を、
どぶに捨てているような気がしてなりません。
もったいない、、、、ですよね。