■2008/04/23 (水) 『大腿筋膜張筋は解くのが難しいらしい』か---2


他の選択枝は痛みを多少こらえていただくことで少し深部まで解きます。
歩き方のパターンを変えられるようにできるまで解くのです。
それから歩き方を改善するよう指導すること。


でも『患者が痛がらないように解く』ことに、
反していることになる。


『患者が痛がらないように解く』というのは、
痛みが強すぎると痛みをこらえるために体の他の部位が硬化短縮して、
うまくリリースできなくなるからという意味合いがあります。
患者に痛みをあたえないような愛情と心遣いからの考えだと思います。


ならば解き方を一工夫を加えてみる。
側臥位にして患側の脚を伸ばしたまま持ち上げて大腿筋膜張筋を解く。
すると先ほどのリリースによる痛みが大幅に減少しますし、
より深部まで解くことができます。


ただ施術者が実際にやってもらえばわかるんですけど、
患者のぐらつきを押さえつつ圧を適した方向へかける。
それが本当に難しい。
だけではなく施術者の体にかかる体力の消耗は大きい。
確実に術者の肉体がぼろぼろになる。
それに身体能力に長けたものしかできません。


そこで発想の転換です。
基本的にこの大腿筋膜張筋部分をリリースするテクニックを
筋膜マッサージにこだわらなくてもいい。
別にお客様は解ければよいわけなのです。


ならば話が早くなります。
たとえばオステオパシー系のカウンターストレイン
マッスルエナジーテクニックならほぼ無痛で解くこともできます。
こちらの技術で解くことを選んでもよいでしょう。


または筋膜マッサージでもいいと思います。
ただ圧をかけるときの接触面が広くなれば
圧をかけられたとき痛みが減少しますから。
筋膜マッサージで筋線維の流れが乱れた患部を整えると、
筋作動がよくなるんでこだわりたくなるんですよね。^-^)


解くための工夫していく過程で、
『大腿筋膜張筋は解くのが難しい』が解けなくもないところになります。