★グラウディングをするときの脊椎の関係

脊椎のシステムを観てみると、上方から脳→延髄→脊髄→仙骨周辺の神経群のように並ぶ。
この神経システムの根幹ともいえる一連が常に連結が良い状態をとらなければならない。
しかし頚部(7つの首の骨)が、いつもデスクワークなどで前につんのめっている状態であれば、延髄から脊髄への情報のやりとりがスムースに行きづらくなる。ちょうど私が以前映像関係の仕事をしていたときに注意をされた「そのケーブルを曲げないで!ケーブルがまがっちゃうと画像の電圧が落ちて使い物にならなくなるよ」というものと同じだ。神経のレベルに関しても、首の周りの筋緊張により神経の太さ自体細くなっているので自律神経系統の機能低下となりやすいそうだ。

そうかんがえるとまずは頭と首と背中の3パートが鉛直線上に立ち並ぶことが必要となる。そしてそのときに意識をする重要なポイントがスカイフックとよばれるものだ。スカイフックとは、頭の頂上・左右の耳を通って情報のつむじの方に伸ばした点(解剖学的にいいますと頚椎が生理的な曲線を加味した上で、頭部にその頚椎の流れの延長線上が頭蓋骨にあたったポイント)から糸を伸ばし、それを空中のフックからつるす。ちょうど空中にあるフックに引っかけますと”操り人形が空中につり上げられると自然に鉛直線上にそった真っ直ぐ立った状態になる”となります。それで鉛直線上に理想的に立てることが可能となるわけです。この時に自律神経系統がもっとも曲がりが少なくスムースな情報のやり取りができます。そして脊髄は背骨の中に埋め込まれているものですから、同時に背骨も一つ一つが生理的な曲線を保ちつつ(生理的曲線がある方がより強固な脊椎の支える力が発揮できます)鉛直線上に重なり合います。

特にアレクサンダーテクニークではH&N&B(頭ヘッドと首ネックと背中バック)との関係性に重視しています。このバランスを常にキープしていくことだけでも自律神経の流れがよくなり、呼吸が深くなり、頭部への血流量が向上します。そして確かにこのパートが整いだしますと全身の理想的な変化が促されます。顔のパートが整いはじめたり、理知的な顔つきになり、性格が穏やかになおかつ活発になります。

注:これらはいくつかのチェックポイントがあります。ご自身で手探りで行う場合、痛みや不快感などがでた時点で中止してください。