キューバ野球のすごさのひみつ。

キューバでは、子供が野球をやるときに、
右打席についたら次は左打席に、と交互に打席にたつルールがある。

身体がまだできていないうちに、左右どちらかの打席ばかりに立ちすぎると、
その子に身体的な悪影響が及ぶことが理解されているからだ。
身体は20歳くらいならなければ固まらない。
だから高校生もこのルールに則っている。

僕はこの考え方は理想的だと思う。
もし片側だけ続けて打席に立てば、
その子は知らず知らずのうちに身体の片側だけ鍛えられてしまう。
右打席で身体を癖づければ、右側の靴底が大きくすり減るような身体になる。

だが日本では、早いうちから左打席のほうが有利だからという理由で、
無理やり左打席に立たせられることもある。
たとえ右打席だけに立ったとしても、結果は似たようなものだ。
片側の筋肉を過度に使うパターンを身につければ、数点の不都合が生じる。

○ 身体の左右の筋肉を繊細に使い分けられなくなる。
『 バランス能力 』『 重心点 』を失う。

○ 片側の過度に使い続けられた筋組織の癒着率の大幅アップ。
それによる筋収縮運動がスムースにできなくなり運動機能の低下。

ただきっとこのことは野球の打席についてだけではなく、卓球やテニス・ゴルフにも当てはまる。
もちろん他の片側を鍛え続けるスポーツ競技には、多かれ少なかれそうだ。

将来の成長を阻害せずに飛躍させるために、
より身体の機能を満遍なく使っていくこと。
そのような習慣を持っていくことが大切なのではないかと思う。