貝原益軒(儒学者)の長生きのすすめ

「命短ければ天下四海の富を得ても益なし。
財の山を前につんでも用なし。
しかれば道に従い身を保ちて長命なるほど大なる福なし。」

養生訓を記した貝原益軒だけある深みのある言葉だ。
もともと彼は幼少より体が弱かった。
だからこそ体を大事にしていくことに最大限注意を払った。
その大切さを訴える文章も残しておられる。
その姿勢により1714年85歳の天寿を全うされたのだろう。

その当時の85歳は、今の85歳とは訳が違う。
17世紀の初めの日本人は、平均寿命は30才ぐらいだった。
江戸での集団の健康状態、衛生状態を平均寿命はよく反映している。

考えようによっては、現在の男性が75歳が平均寿命だと仮定すると、
その3倍弱の年齢まで健康的に生活されていたことになる。
なぜ健康的にといえるのかというと、「養生訓」が記されたのは、
彼が亡くなるわずか一年前だからだ。
そのときまで筆を持ち学者としての仕事をしていたというのだ。

そして75歳の3倍弱をアバウトに換算すると、200歳を超えている
日頃の彼の健康への取り組み姿勢、それを考えると想像つかないほどのものだ。

養生訓をひもといてみると、新鮮な風を感じるのは私だけだろうか。

おすすめ参考図書

書名:養生訓現代文
著者:貝原 益軒 (著), 森下 雅之 (翻訳)
出版:原書房
価格:\1400

森下ジャーナル
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養生訓を現代和訳。他フランス料理の研究 / 言葉によるフランス料理.Itinery マレーシアのランカウイ島の旅行記です