自分にはそれは簡単に乗り越えられる


『自分の力ではできない』


そう考えたときに、
そのようになっていく。
次第に依存心が強くなる。
自分にもこれは覚えがある。
自分に自信を持てないとき。
客観的にみて実力はあっても、
自分ではそうとは全く思えない。


これは心のなかの
「お前にはそんなことできるものか!」
というような声がこだまする。
その声のタイミングのよい掛け声に、
盛り上がった機運も地に落とされる。
すると足がすくんで自分では動けない。


「自分ではこれは難しすぎることだからできない」


口には出さないが、
心の奥底では信じてしまう。


ただ「この自分ではできない」と信じた瞬間に、
強烈な依存心が生まれる。
同時に自分の本来持っている冷静な判断力が奪われる。
不安定なぬかるみの上で飲み込まれそうな不安感。
そのなかに自分がいるというビジョン。
その不安感をなくすために藁をもすがる思い。


だがたいていは自分のすべきことや今の自分でできることは山のようにある。
それを突き崩して進んだ方が結果がいい。
だからここで気が弱くなって感じたとき。


「自分にはそれは簡単に乗り越えられる」


そう口に出してしまいましょう。
心の中の掛け声をかき消すだけの勢いで。
そして努力してゆっくりとその山を乗り越えるのもいいですし、
どうせならより賢く乗り越えられる方法はないかと知恵を絞ればいい。


この知恵を絞ることが依存心が多少でもあると思い浮かばなくなるのです。
自分で問題を受け止めて眺めまわし、
いつもよりも高い位置から俯瞰で見れたときに賢い知恵が浮かびます。



ボディワークを受ける前にも自分ですべきことがいろいろあります。
普段の食生活を改める、休養、ストレス対策、運動などに注意をすること。
ボディワークでは補うことができないこともたくさんあるのです。
自分の知恵や知識を駆使して建て直しを図る。
そうしたときにボディワークは自分にとってどのような位置づけだろうか、
そう考えてみてください。


すると過大な期待感を持たなくなります。
そう見ることができたときに
かえって『正当なボディワークへの評価』ができるようになります。
おそらく正当なボディワークの評価(過大評価も過小評価もしない)ができた人は、
賢くボディワークのよい面を見抜いて利用できるでしょう。


ひとまずは、
「自分にはそれは簡単に乗り越えられる」
と自信を持って口に出すことです。


そのような方のワークをすることができることは、
とても楽しく充実した瞬間です。