私なりに一工夫したワークショップ

去年私が試みたワークショップ。


目的のひとつとして小規模なボディワーク関係のワークショップ。
頻繁にではありませんが、
定期的に集まっていました。
ほんとうに小規模。
告知も私の旧友のみ。


そのワークショップで得られた内容詳細は公開できませんが、
なかなか成果がでた試みでした。


運営方法だけご紹介します。
人は自分が関心があることには独特な集中力を発揮します。
ですから『アトピー性皮膚炎』『腰痛』『生理痛』など、
その人が関心がある内容があれば参加希望すればいい。
関心があることだから研究意欲が湧く。
集中力が発揮できるのも自然なこと。
そこに創造力や思考力が宿るのです。
完全な単科運営です。
メンツはそのときごとに違う。
だが互いにその問題に対して解決したい同士である。
だから一瞬にして打ち解けることができるから、
グループ分けもしやすい。
積極性がある。


一から十までのボディワークについて教えてといわれることもありました。
初歩からすべて教えていくという作業は他のスクールでもやっています。
自学で図書館から本を借りて学べるところはそうすればいい。
そこに時間をかけるつもりは一切ありません。
その単科の課題に関連したものを学ぶに際し、
逐次必要なレジュメは用意しました。
でもカンタンなもの。


あとは成果物シート。
課題名が書いてある。
その下に課題解決のための検討した仮説と具体的改善方法を書く欄。
その隣に実際にその仮説設定の着想がよいかどうか、
また具体的な改善方法を試してどれほどの成果がでたか、
実施評価欄がある。


実行可能性が乏しければ没。
実行可能性を引き出すだけの工夫が必要です。
『〜だろうと思う』といういいかげんな表現も没。
いったことには責任を持つのが大人のルール。
現時点での研究成果はこうのようなものです、
という内容で十分です。


結局は世の中にあるすべての条件を計算に入れられるなんて考えてはいけません。
すべての成果物は現時点でのベストを提示しているに過ぎません。
求められたの内容はすべて現時点でのベストな仮説です。
そうそうやすやすと動かしがたい真理なんて生まれません。
得られたメソッドを利用していれば自然に工夫改善します。
他にもっとよいものが見つかればそちらに移行するのが普通です。




各自、分担して文献をあたったり知人から情報を仕入れる。
そして次回の集まりの前半はそれを発表する。
後半では発表を元に内容の方向性が絞れてくる。
そして次に集まるときに持ち寄る情報を各自考案。
このルーチンを3回ほど繰り返して最終結果をだす。


ボディワーク関係と申しましてもなかにはニューエイジ系の方もいれば、
整体や鍼灸師などの施術家も少数ながらいます。
そして一般の方で解剖学の本など生まれてこの方開いたこともない人も。
まったくそれぞれのレベルです。
研究会ならばレベルが統一していたほうがいい。
だけど同じゲームを別々のレベルの人でも競えるには?と考えました。
ゴルフって『ハンデ』というものがありますよね。
ある人はシングルとか、初心者はハンデをたくさんつけてもらえる。
毎回の発表ではハンデレベルを10段階評価をしました。


あなたはハンデは0ですよ、
十分な活躍ができて当然です。
あなたはハンデは10あります。
だからとりあえず参加してくれて見学だけでもOKですよ。
などです。
(私はハンデ5です。妥当なところでしょう^-^;)


こうすることで各自のレベルでがんばればいい。
無理をしすぎて背伸びをしてはいけませんよね。
すると初心者の方にとって心理的な緊張感が和らぎます。
初心者がいることはかけがえのないことなのです。
施術家が陥る盲点などをこの方々が指摘してくれ、
内容が深まることも多々ありました。
先入観を持っていない人の発言が、
施術家にしてみれば常識と思っていたことを疑うきっかけを与える。
おかげで難しく考えていた手技が
ものすごいシンプルなものに化けることもありました。



ちなみにハンデが少ない者が実力を発揮しない場合にはどうなるか。
それはご想像にお任せいたします。


ワークショップを通して、
ご家族のお体の状態が改善したという報告がちらほら聞こえてきます。
相当腕のある整体院でなければ手を出しても改善ができないことも、
ずいぶん改善したという成果を聞きました。


またワークショップを通して共通の悩みを語り合う楽しさと、
自分でも改善できる手段を握ることができた充実感を感じた。
そのような感想もありました。