あてずっぽうに数打てばあたる。
そんなことわざってありますよね。
『下手な鉄砲数うちゃあたる』です。
なにもしないよりかはしたほうがいいこともあります。
とりあえず的が見えたらそちらに向かって打つ。
必死に打つ。
がんばって打つ。
あたるまで打つ!
でもこれではなかなか勝負にならないことだってある。
たとえば野球でプロの速球投手の球を打つならまずもってムリ。
打てるように修行しておかないと100球試してもムリ。
狙って打ち込まなければ対応できない。
あてずっぽうでプロになれる選手なんていないのです。
打つ方法を研究して体でそれが体現できるようになる。
そうあるべきなのだと思います。
ワーク屋さんもそう。
たとえば四十肩や五十肩と呼ばれるようなものをケアするとき。
肩だけを調整するわけではありません。
もちろん該当する肩にも問題があるでしょう。
肩甲骨が肋骨に癒合するほど一体化していたり、
三角筋が前に出っ張りすぎていたり、
首の筋肉が緊張しすぎていたり。
それらを緩めるのは最低条件です。
ただ単純に肩だけが問題ありのケースはほとんどなくて、
ある人は内臓の特定箇所に肩の硬化同様の塊ができて可動できないし、
機能が低下している部分があります。
この内臓の負担と肩の不調がセット。
内臓部分の負担が緩められてからならば肩の不調をリセットしやすい。
この二つをセットにして解かなければ時期にまた自然に四十肩が起きる。
体のダメージを受けた体幹部付近の内臓と肩は、
相互に経絡線上で結ばれていて情報をやり取りしている。
そして内臓部のダメージが同一経絡線上の肩にでていた。
そのようなケースがよくあります。
体の胴体の内側にある臓器を内臓といいますが、
体の手足にでた外側の臓器との連絡系を外の内臓(外臓)と
『陰指圧』の本に書いてありました。
実にぴったりくる言葉です。
または左側の肩が動かなければそちら側のあごの関節が同時に問題があることも。
そんなふうに問題箇所をケアするにも関連部位の特定して改善する技術が必要。
とりあえずワークで解くときには、
そんなことをゴタゴタいうと混乱させることになるので話しません。
いわれなくても一見遠回りなことをしているようにみえるが、
最短距離で改善できるような肩のブロックのはずし方をする。
それで改善すれば「なおってラッキーでしたね」というだけ。
そんな感じです。^-^;」
もしそんな問題箇所が相互協調してセット点在しているという
臨床知識がなければどうなるでしょう?
バッターだったテキトーに振り回してまぐれ当たりがあればラッキー程度。
それでは仮にあたったとして再現できないでしょう。
同様の症状のお客様が来れば、
またあてずっぽうに振り回す。
そんな再現性がないことでは信用を勝ち取れないのです。
それにたまたまボールがバットにまぐれであたっただけでは、
ヒットはおろかぼてぼてのゴロかファールフライがいいとこ。
そんな感じなんだと思います。
ワークをしている人を背後から見て、
『この人は打ち込んでいるな!いいね〜』
というように声が出ることがあります。
理論と技術を兼ね備え打ち込む姿は実にすばらしい。
逆に『この人はあてようとしているな・・・・・』
という人もいますがそれはそれ互いに学び成長する段階。
わざわざ口に出して指摘することは控えるのが礼儀です。