サレジオ教会でパイプオルガンを聴きながら


目黒区碑文谷のサレジオ教会へ。
もう4時40分を過ぎあたりは暗くなっていた。
午後五時くらいまでは自由に入ることができる。
だからたまに厳かな雰囲気に包まれたいときに、
足が向いて訪れる。


茶店のような人々のざわめく声もきこえない。
献金箱に些少の献金をさせていただき、
ゆっくりとした静かな透き通る時間がすごせる。
椅子もたくさんあります。
訪れる人が少ない時間は
その空間を独り占めさせていただいたようです。


教会前のサレジオ通りにキリスト誕生のシーンをかたどった像。
ライトアップされていた。
教会内に入る。
暗い教会内に目を凝らす。
するとパイプオルガンが教会の隅々まで響いていた。
パイプオルガンの練習をなさっておられるようでした。



私はキリスト教徒ではありません。


ですが以前ゴスペルなどの宗教音楽が心身の癒しに通じるという記事を読み、
さまざまなCDを手に入れて聞いてみたことがあります。
ヘッドホンをして部屋を暗くして聞いたものです。


心の静けさは感じ取りました。
ですがなじみづらく感じます。
信仰心がない私が聞いて心身を癒される。
キリスト教を信仰しその宗教心が癒しにつながる。
宗教音楽は道具ではない。
そんなことを考えてしまい、
それ以来手に入れたCDはお蔵入りになってしまいました。


環境音CDやホーミー、ヘミシンク(Hemi-Sync)などの
音楽を聴きながら夜毎に調べ物などの仕事を明け方までしています。
独特な音楽のチョイスですよね。^-^;


でも今日、パイプオルガンの教会の隅々まで癒すような音を聞き入り、
「あっ、いいな。」って素直に感じました。
いつもの物音ひとつしない教会の聖堂内が、
暖かく繊細なパイプオルガンで命を与えられた。


サレジオ教会という『場』で宗教音楽を聴いた。


心身ともにつかれきったときに、
ここに来て静かに腰を下ろせば癒されるだろう。


音楽が持つ癒す力を再確認させていただいた。
その力がキリスト教の宗教音楽にはある。


「ふさわしい場」と「音楽」の条件がそろうと、
まるで化学反応が起きたかのような変化に富む。


そう素直に信じられた瞬間でした。