内臓はすべて筋膜に包まれている構造です。
腹膜です。
一般書籍程度の解剖図ではそこまで描かれているものは少ないかもしれません。
でも実際のところ胃も肝臓もそのほかの臓器も筋膜の袋に包まれているんです。
心臓なら心膜という筋膜に包まれています。
心膜は横隔膜につながっています。
それゆえに横隔膜が緊張すると心膜が横隔膜に引っ張られ引きつります。
心臓に悪影響がでてしまう仕組みができあがります。
精神的ストレスや不良姿勢などにより横隔膜の動きが抑制されるならば、
同時に心臓の動きに問題がセットででてきてしまう。
内臓を包む筋膜とそれに関連する組織を考慮すればどうでしょう。
心膜と横隔膜のような関係性を読み解ければ、
臨床上で観察して気づいたことを裏づけできることもあります。
一般の方が一見しただけではまったく関連さそうに思える部位同士が
なぜ影響しあうかが理解できるように説明もしやすくなるでしょう。
内臓を包む筋膜とそれに関連する骨格筋の筋膜を読めれば、
ここの骨格筋を緩めればそれに対応する内臓を包む筋膜を緩ませられる。
という計算ができるようになります。
内臓を包む筋膜が硬化した危険な状態でも、
先行して関連する骨格筋を緩めさせることで
内臓を包む筋膜を安全に緩ませられる点が見逃せないだろう。
内臓が硬くなりすぎているときに、
不用意に強い圧をかけると腹部の血管やリンパ管等にダメージを与える。
そのようなときはリリースしたい内臓部分を特定し
関連する骨格筋部分を割り出してこちらから解いていけば、
効率よく安全に対処できるようになるだろう。
ですが残念なことですが
内臓を包む筋膜との関連を示した書籍はあまりみられません。
探してはいるのですが調べがつかないブラックボックス部分もある。
これとこれは関連あると臨床で観察できたがいまいち証明しづらい。
その点は今後の課題ですね。