書籍紹介:『禅僧が医師をめざす理由』

最近マイブームの『禅』関係の書籍を読み漁っていた。
その延長線上で興味を持ち読んだ本。


書名:禅僧が医師をめざす理由
著者:対本宗訓
出版;春秋社
http://www.shunjusha.co.jp/detail/isbn/978-4-393-13633-1/


臨済宗佛通寺派大本山佛通寺という禅宗の管長・師家であった対本宗訓が、
大学医学部を受験、医学生になった。
地位も名誉も投げ捨てて、なにゆえ医学の道を進むのか。
人間の〈生〉と〈死〉を問う、渾身のノンフィクション。


お寺の子息として小さなころから僧としての修行をした。
葬式が重なるときには葬儀にも住職の変わりに勤め。
死とのかかわり深い役割を担うが子供であるから
なおさらかかわりから逃げたい恐怖心があった。


禅宗の師家という企業でいえばCEOという地位に若くして至った氏が、
なぜ医師をめざさなければならないと考えたのか。


深慮した結果、
僧の身で医師の力をも備えようとしたか。
そのようなくだりが個人的に共感できる。


対本宗訓氏は京都大学文学部哲学科卒業。
学歴から見ても学習能力もひとなみ以上。
医師となる試験をパスすることは並大抵のことではないだろう。
同時に医師として活躍することも知力のみならず体力も必要だ。


僧医として講演や執筆もしつつ活躍すること。
そうすることで投げかけられるメッセージがある。
そのような理想を掲げ、
さまざまな苦労を乗り越え現在は僧医として研鑽中。


医師となる勉強の大変さが、
以下のホームページの日記「歩歩清風」にしたためてあるのも興味深い。



『現代の僧医をめざして』
http://www.sokun.net/