腰椎の状態をみるときに、
前後左右への湾曲状態をみるときがある。
生理的な湾曲が前後にあるのだが、
腰部の起立筋等が硬化短縮しだした頃は、
前後湾曲がきつくなっていく。
腰部が反り返ってお腹がポッコリと前にでてしまったり。
そのときの腰椎部分の椎間板を観察すれば背部は縮みこんで腹部は開きすぎとなるだろう。
クサビ状になってしまっているのです。
ただこのときの腰部の起立筋状態がもっと問題が出てきたり、
腹部の奥に通る大腰筋が同様に硬化短縮すると
かえって腰部の反りが小さくなったようにみえる。
腰部の前への反りが軽減したように見えるのだが、
実は問題は深刻化した状態です。
つまり腰部の椎間板を支える筋肉や靭帯が腰部側も腹部側も同時に萎縮。
それにより椎間板がクサビ状よりももっとその容積を少なくするような
異常な短縮が見られる状態です。
そうなれば常に起立筋が萎縮してしまい、
交感神経系が常に興奮してしまうのです。
交感神経が興奮しているという状態は
生命エネルギーを費やし続ける興奮状態です。
この状態だと腰痛などの不具合もありますし、
いくら休んでも疲れが取れないようになる。
腰椎がまっすぐになって快調にみえるが、
それは見た目上そうなっているだけです。
この様子はレントゲンで腰部を撮影し
椎間板の上下の寸を計測すればわかる。
理想の椎間板よりもだいぶ上下サイズが萎縮しています。
またはレントゲンを使わなくても、
座高が短くなって身長が短縮してしまう。
それに腰椎の左右屈がピョコっと現れる。
腰方形筋が板のように硬くなっているし。
いくつもの問題の兆候を知るすべがある。
他には腹式呼吸がしづらかったり、
消化器系の問題が出てしまい下痢や便秘になりやすい体質になったり。
場合によって、
ここはちょっとやそっとではリリースできません。
私どもはそのようなところをチェックして、
見かけ上は腰椎が整っていそうに見えても、
前後や左右に大きく反っている時と同様か、
それ以上に問題を抱えていることがあると見て取れるときもあります。
ちなみに腰椎が強烈に萎縮してしまったときには
自分でストレッチ等をおこないすぎると、
それが自分の体に負荷を強いてしまうこともあります。
それにこのようなときは萎縮した患部は
普段から栄養素を取り入れづらくて組織がもろくなっています。
緩めるにも難しい点があり十分な注意をすべきところですね。
一般の方が自己流で解くときにはリスクが高いため、
専門家に相談したほうが良い時もあるでしょう。