施術成果が
一過性か、キープできるか。
施術とカラダの使い方の指導で私がこだわりたいと願っているところは、
まさに、キープできるようになってもらいたい。
だからゴリゴリと、お客様にはそこじゃないのよ!といわれそうなところまでもリリースの手を尽くします。
たとえば、「脊椎すべり症」を主訴となさるお客様がおられたとします。
だったら通常、お客様は起立筋や広背筋、腰方形筋などが直感的にリリース個所だと、
腰裏にある層をなす筋群の不具合と感じるでしょう。
でも私は腹直筋が「構造的欠陥」をおこせば脊椎すべり症になると知っています。
腹直筋が弱くなると、背部の虚弱が起きるためです。
また欠陥があった際の影響はそれにとどまりません。
頚部障害(首にダメージが蓄積して痛みや可動の制限が出ること)
肩の障害
矢状縫合の詰まり
腸骨内旋
腰椎骨盤の前方変位
という多岐にわたる状態が紐づけされているので、
腰椎すべり症があると聞けば、腹直筋を調べます。
腹直筋の構造的欠陥が引き起こした頚部障害や肩の障害や骨盤のゆがみがないかを診ます。
これは関節の可動域をチェックするなど、見方があるのでそれで調べていきます。
昨今のかたの場合、骨盤の前方変位ばかりではなく頚部障害と肩の障害が顕著になって表れることが多く、
スマートフォンやタブレットの利用が過多となっているというケースから起因することも少なくありません。
または「内科的兆候」として、呼吸障害、腹痛、胃痛、居眠り病がないかと尋ねます。
こちらは腹直筋と、それに関連する呼吸筋やハムストリング、横隔膜などの別にある腹直筋の関連筋を調べることで、
おおよその見当をつけることができますが、胃痛などはあるのでしょうかというのは本人に最終的にお伺いします。
そして、腹直筋の問題だけではなく他の関連する筋群に影響が潜在しているということを情報としてつかみます。
つまり潜在している問題や課題が、ひとつのキーワードから発見できるような技術があるのです。
そこを知って手を出すのか、そうではなくいきあたりばったりで手を出すのか。
おのずと再現性も違います。
それにこうしてキーワードから芋づる式に関連する分野をみつめる目を養うと、
そうした筋肉の応用法が書かれた技術書にはない独自の知見が見えだします。
これは守破離の通りの道を進もうというわけですね。
そうした上で、すべてをひっくるめて優先手順を設けたうえで、それらすべてを改善のアプローチを施します。
それが、施術的な、穴となる部分を事前にふさいで、問題のたらいまわしをおこさせないようにする秘密です。
そうして底上げされた場合には、きわめて改善された状態が長期にわたり内包されます。
そしてたとえ数日後や一ヶ月後に状態が戻ったように感じられても、そのときに固まった部位は表層筋であり、
その下まで解かれた部分の奥の中層やそれ以下の筋には柔軟性が保たれ、いまも血流を保持し続けるようです。
一見すると筋膜リリースというと、単純に固まった筋肉をゴリゴリして解くだけに誤解を受けそうですが、
それぞれの先生ごとに、その奥に込めた願いや磨かれた技術はそれぞれ別物だと考えていいでしょう。
だからすべての筋膜リリースをなさる先生が、私のような症状や筋肉のとらえ方の関連付けを診ているわけではありません。
ですがせっかくそうしてリリースした筋肉も、
なくて七癖、
いえいえ、
自分では負担を自己に強いているとは思わない体の使い方で凝りはこさえてしまうもの。
そうした負債をあびせかけられては、すでに虚証に陥った身体はすぐによからぬ状態に引き戻されるのはあたりまえです。
実際はそこに歯止めをかけることが大事ですが、ここまた、時間がかかる。。。
そして伝えることも、人それぞれそこに対してのモチベーションが上下するため、
教えつたわるための量をどれほどにすればいいかなどを推し量る必要も出ます。
あと余談になりますが、、、。
コロナ感染者が高止まりする第七波に間髪入れずに第八波がくるだろうと予測されています。
そのときには国から緊急事態宣言が出ないとわかっていますが、
施術を休業させていただく時期が来たと感じます。
そのような時が来ないでほしい思いが大きいものの、
そうなった場合。
いままで得てきた知識や経験を活かして{kindle}で、
私の考える皆様のお体の健康アップに役立つことを文書化したいと考えています。
ただ同業者の先生が参考になさるようなものは私が書く必要もないでしょう。
そのような難しいところをお伝えするものというよりも、
私なりの工夫を加えた内容で皆様のセルフケアまたはパートナーケアにお役立ちしていただけるもののほうが
有意義だと思っている次第です。
そういった意味合いを込めて、
これからのコロナ禍の推移を気にしているところです。