経絡を知る流れで、【経筋(けいきん)】という経絡と筋肉が関連付けされた図を目にすることがあります。
Androidアプリ『鍼灸マスター』には、
正経十二経と督脈および任脈の経筋図を回転や拡大縮小の可能な3D表示してくれる機能があります。
サンプルとして正経十二経のひとつ、膀胱経の経絡および経筋を表記し、
その図にテロップの手を加えたものを貼り付けておきます。
(2Dのイラストではわかりづらいですが膀胱経の多くは背中側のエリアに位置します)
青い帯状の足先から頭部まで描かれたラインが膀胱経の経筋図です。
経絡は気の通り道といわれておりますから、
ちょうどそれは体内に経絡という地下鉄が通っているようなものですね。
なのでたとえば膝裏にある委中という膀胱経経穴を刺激をすると、
腰の方まで通るはずの地下鉄のレールが膝の部分で線路のトラブルがあると通れなくなるときも。。。
そのような膝のところで線路が信号トラブル等で上方へと進めなくなっているのが原因で腰にまで地下鉄が通れない場合、
当然ですが膝のトラブル部分を修復修繕すること。
そうすることで進めなくなっていたレール上に電車が走れるようになって腰の部分を正常に通過することができます。
腰痛で患部は腰なんだと訴えているときに、
膝裏を刺激して腰の不調を取るというと、そこは痛くないんだよ!!といわれることがありますが、
実は体内を通る気の通り道を塞いでいたり道が細くなって通りづらくなっているところを見つけ出しているのです。
直接的に腰の状態が悪くなっているときもありますが、
それにダメ押しするかのように膝裏や足首で気を通りを悪くしていたなら、
主訴として傷みを訴えられている腰から離れて、
膝などを解くことも必要になることがでてくるのです。
そして膀胱経以外の経絡たちにもそのような主訴として訴えられるところから離れたところって、どこだろうかというと、
そこでそれぞれの経絡の経絡図や経筋図をご覧いただくことで気の滞る道筋が見えてきます。
たとえば、首の痛みが主訴として訴えられているときに、
どこのポイントがどんな傷みで感じるか、
どんなエリア範囲で感じるか、
どんな深さで感じるかなどをお伺いすることで、
お客様が訴える主訴部分と関連する経絡や経筋がわかってきます。
お客様訴えられる首の痛みの原因が、実は手から首に流れる経絡上だったとき。
その場合に首の痛みをおさめるだろう不調部位の経筋のラインをお客様の身体にイメージで重ね合わせ、
そのうえで主訴に先んじて気を停滞させている部位を観て、そちらを先に手当していくでしょう。
そうされたお客様は、主訴とは違った部位を押されたら妙な痛みが身体を走って驚くときもあります。
そんなとき、実は主訴として訴えられている患部も、一定の割合で根深い問題箇所が別にあったということでして。
そうこうして主訴の首とは離れった関係部分の手当が進むと、それでさっきまで不調だった主訴の首の痛みが軽減していることがありまず。。
一見すると不思議に思えますが、それは体内を通る気の地下鉄の不通箇所が主訴の患部の手前にあるということが散見されるという法則めいたものがありますから。