沈静化した毒の初期ステージが転々と進行して毒性化が増大した毒の末期ステージへ。そうなる前に食い止めよう!【未病先防のひとつ】


毒と言われると、市販される殺鼠剤的なものとかトリカブトの猛毒とか、
いろいろと想像されると思いますが、
体内に蓄積して停滞するガスも、瘀血(おけつ)も、水毒もみんな毒とよばれます。

それに虚実の虚となる経絡が巡る臓器やその経絡自体に毒の停滞が起こっています。

風邪のときにウイルスや細菌が外邪として体内に攻め入る(内攻)しますが、
それらウイルス等が体内へ水毒などの毒をもたらすこともあるでしょう。


こうした(毒の蓄積)にもいくつかの進行段階が観察されます。

・体外や体内からの邪気を体内の部位に迎える第1段階
・さらに体外から体内へと邪気が侵入し蓄積をしていく段階
・体内へ蓄積された毒性化が増大した毒が現れる段階
・蓄積した毒性化が増大した毒が外へあふれ流れる段階

(より詳細をお知りになりたい方は『腹診による「毒」と「邪気」の診察と鍼灸治療』をお読みください)


ざっくり説明させていただきますと、
次のように未病から病へと進みます。

身体に毒を迎え入れるようなウィークポイントを作ってしまうと、
そちらに毒が蓄積していきます。
毒が少々貯まるだけの初期段階では、
毒の影響を拡散させないよう毒を袋づつみしたかのように包みこんでいます。
体内の他の部位へと広がらないようにすることで
毒の悪影響がおよばないよう沈静化させている状態を作り出す。
それが状態悪化傾向が進むにつれて毒性化が増大した強力な毒へと変身し、
同時に毒の量も増加し始めてしまう。
そしてついには未病として防ぐような先制攻撃がかなわずに。。。
たとえば経絡上でそれがおこれば邪気を経絡を伝って広く放散して
病として症状が現れる段階へといきつくことになります。

こうした毒は体中に停滞するものです。

一番の理想は、
毒を内側に迎える体質にならないこと。
邪気が体内へ侵入するにも、
体内が衛気により邪気からバリアーされていれば入ることがかなわないので、
第1段階に進むこともできず、その後への進展もあらわれないというわけです。

こうした毒の蓄積や毒性増大などは気づかないうちに水面下でおこりますから、
気づいたときは病へと進んでいることもあるでしょう。
一部の癌という病は血の毒性が高まることでおきるともいわれており、
日ごろから毒を体内に迎え入れないよう考えられた生活を重ね、
たとえ毒が生じても沈静化した毒の状態のままの初期段階で気づき対処すれば、
その後の病への発症へ進むステップへ登ることがありません。

中医学でいう(未病先防)で、
病の発症という最終ステップに行き着く前に先手を打ってそれを防ぐことが大事だとおもいます。

 


施術をする先生の中には修練をすることで、
自身の指先等を人の邪気をキャッチできる鋭敏な感覚センサーにする方がいます。
私もそうしたところはがんばってやってきたほうだと思います。
弱いピリピリした・チリチリした邪気もあるが
強いビリビリとした不快な邪気がでているそれを感じることもあります。

ただ昨今、だいぶん深層筋の層がさらに深くリリースできるようになって見えてきた
毒(邪気含む)を包む袋状の包らしきものがみえてくることがあります。
そうだと、断定できるような基準や規定が明瞭ではないため、
正確なことをお伝えできないのが心苦しいところですが。。
左肩下の腋下の凝りもそううした毒を含むひとつです。
ただこうした毒は先程解説したように段階があり、
沈静化したときは毒の量が少なく体内での浄化処理もできそうですが、
進行が末期へと進んだときには毒性化が増大して強い悪影響を体内の組織に撒き散らす毒に転化しています。
すると後者の場合は、それらしきものとしてみつけられたもの、感じ取れたものであっても、
お客様の体力的な基礎が強く確保できないうちにそうした毒素の強い毒の包のエリアを開放しすぎてはなりません。
過剰なリリースを加えて停滞した毒が体内を流れる循環路に乗って他の部位へと運ばれれば、
そうした部位も弱っている可能性もありますし、
弱った身体のときは毒は体中に停滞するものなので、
他の沈静化した毒を寝た子を起こすことをしかねません。

そうすることがないところはどのような対処だろうか。
そのようなことに対して詳細に語る文献などはないため、
自身での臨床上で慎重に手探りしていく必要があります。

深いリリースがで、あまりできなかった頃合いでは、
深く解けない技の未熟を隠すための虚言として
(これぐらいが妥当だ)と述べたこともあるでしょう。
深層部や腹の内部にこうした邪気を感じやすいところまで
深いリリースが進んでいったときには、
さらに真剣にどれくらいが妥当なのか、
悩みが深まるところです。