書籍紹介:『「動き」の天才になる!: 筋トレ・ストレッチ以前の運動センスを高める方法』

以前、お客様から、一冊の本をお借りしたことがあります。
Uさま、ありがとうございました。

それは以下の本です。


筋力を超えた「張力」で動く!: エネルギーは身体の「すきま」を流れる!動きの本質力向上メソッド

誰もが動きの天才になれる。言葉を用いず自己の内面を身体で表現するマイムの追求から辿り着いた、動きの極意。それは、局所を収縮させず、身体の「すきま」を潰さない動きだった。全身をつなげ、エネルギーを通す!あらゆる「動き」が質的転換される方法をわかりやすく紹介。


マイムアーティストのJIDAI氏という方が書かれた本で、
身体操作について、他の武道系・格闘技系などの本ではなされていなかったような、
マイムのプロの表現として工夫がなされていることがわかります。
私にも噛み砕きやすい内容で動きの質的変化が起こりそうな予感を抱かせる一冊です。



その著者が書いた第二弾。



「動き」の天才になる!: 筋トレ・ストレッチ以前の運動センスを高める方法

今度は図書館で予約して借りましたが、8か月待ちでした。

多くの身体操作について書かれた本をみると、
第一作目がよかったぶんに二作目は見劣り感があったというものも目が着くことが多いが、
こちらの本は、私自身、前作もよかったが、今作は前作をしのぐほど。



おもしろいところでは「スヌーピーの手」。

手を拳をつくってきつく握るのではなく、
スヌーピーだったらこんなまるっこい手だろうな、的な。

一見すると動きの質的に良化されたイメージをつたえている全体だからこそ、
「なんでこんなところに動きの技術がいきなり紹介されてるの?」と感じたが。
でも実際に普通の握りこぶしをぎゅっと握って走るときの腕振りをしたときと、
スヌーピーの手で腕振りをするのでは、やってみた感じが別物。
はるかにスヌーピーの手のほうが腕や肩、首筋などのムダで有害な力みが抜けた腕振りができてしまう。

本の冒頭近くにこちらを紹介していただくことで、
その先の章を読み進めるにもカラダの可能性を膨らませた状態で読めるでしょう。




本書にあった「大脳系の動き」と「小脳系の動き」。
このような言葉の表現ができるんですね。。。勉強になります。

大脳系の動きは、大脳で新規なイメージを創造し深め考えながらといった、成長過程上、伸びる動きです。

小脳系の動きは、かつておこなった動き方のプログラムをパターン化し記憶したものを、無意識に繰り返す動き。運動の質的な向上は起こらず、成長の止まった動き方。

オトナになって動き方のパターンを多くの引き出しで持つようになると、ほとんどの動作は小脳系の動きでまかなおうとします。
そうしたほうが大脳を使わず、なーにも考えないでも体が勝手に動くに任せればいい。
楽ができるんです。

でもそういった小脳系の動きの引き出しに入っている動き方のプログラムが、動きのセンスが欠けたものが多数あれば、身体はどうなる?
おそらく肩こりや腰痛、骨盤のずれなどなど、様々な慢性的不調を感じる人は、
この小脳系の動きが原因しているといってよいでしょう。

大脳系の動きのたのしさに目覚めて、自己成長を体感している人々になりたいですよね。




他にも、運動センスのいい人ってどういった内的視野がいるのかなど、
読み応えがすばらしい。




個人的に、フェルデンクライス・メソッドやアレクサンダーテクニークなどのを学んでいる方々に、
役立つ気がいたします。
このイメージをイラストにして見せてくれるのか!うれしい!というものが、いくつもありますし。^-^




ぜひ、身体操作を勉強している方々には手に取って、
読みこなしてほしいと感じました。