そしてこころと身体の関係。エピソード1

これはあるエピソードからわかるでしょう。2つ程上げておきます。
まず一つは、私の知り合いの女性の話し。たまたま腹痛を感じ腹部のレントゲンをある内科でとったとき、脊椎に大きな歪みができていて椎間板がずれる脊椎滑り症の状態になっているとの指摘をされた方がおられました。今まではまったく腰痛などは感じたことのないヨガのインストラクターをされていた人でしたが、そのレントゲン写真と当然脊椎がずれているのだから痛むはずだと聞かされて以来ことあるごとに激痛ともいえるような腰痛に襲われるようになりました。
・・・でもここで考えて見てください。実はかなり以前からその腰部の痛みの原因となる脊椎のずれはあったはずです。それはその脊椎の周りのしこりになってしまっている筋膜硬化の状態を見れば明らかです。ではなぜ急に痛みが自分の身体の中の状態を理解したら強く感じるようになったのでしょうか。
それを解く鍵の一つが「緊張性筋膜炎」というものです。
心身について強い恐怖や怒りなどが起こったりストレスを感じたときに身体は緊張しますよね。その時に起こる緊張はときとして筋膜の強い牽引効果を呼び起こします。そのストレスや緊張が起こらなければあまり痛くなかったのに痛みがあると客観的に突きつけられてしまった瞬間にその痛みからめをはなすことはできなくなっています。そしてその緊張性筋膜炎の状態はさらに強い恐怖や緊張を呼び起こし予想もしない悪いサイクルが仕立て上げられるのです。それを回避するためには、最低限緊張性筋膜炎で起こっている痛みの正体は自分自身の心が作り上げられた緊張から端を発しているということに理解がいたらなければなりません。案の定、その事を理解した友達の女性は自分の緊張の原因と真正面から向き合い緊張性筋膜炎による痛みを解消し、スムースに施術を受けるなどで解消していったのです。