★ワークテクニック:以前と今★-2

当初「Deep Tissue Massage」の、主に肘やナックルなどでおうあつを加えていく方法を採用していた。これを筋膜の効果が著しいクライアントに行うことはかなり残酷な行為であることが理解できた。どうにかその痛みを取り除く、または最小におさまるべく様々の工夫をしていった。
最初に仙腸関節の調整をして或程度身体の解放を図ってからおこなえば痛みはずいぶんと和らいだ。
ケースバイケースだが身内で比較実験を繰り返したところおそらく過半数の方の痛みレベルは半分以下に減った。身体の表層筋がいつも使われていて突っ張ってしまいこの筋肉を通常のこねるような強めのマッサージで解放をするともみかえしがひどい。もみかえしとは毛細血管が破れてしまったり、細く柔軟性が無くもろくなってしまっている筋繊維が耐え切れずに断列してしまう状況。しかしそのレベルの浅い層の筋膜は比較的仙腸関節の調整で解放できる。それを使ったからだ。
それでもまだかなり痛みが出てしまう状況で、何かよいワークテクニックを使うことにより新たな「ワークはすごく痛いものだ!」というトラウマを造らなくてすむように工夫が必要だった。
そこで積極導入を試みたのがオステオパシーオステオパシーのテクニックの中に、「カウンターストレイン」というものがある。このテクニックを適宜応用することでより痛みは少なくなっていった。
そして他いくつものワークテクニックの順序を並べ替えてみたり、テクニックのブラッシュアップ、新しいテクニックを入れていったりなど痛みが少なくなるように工夫を加え続けている。

したがってワークを3年くらい前に受けられた方には、今の私の行っているワークは非常に痛みが少ないものに変わったことを驚かれる。
・・・でも、これから新しくワークを受ける方は、やはり筋膜が解放されるときの痛みは初めての痛みなので大変痛みを強く感じる。これからもより痛みが少なくできるように工夫を加える余地は十分あるでしょう。
(痛みが分かる・・・ということは、実は私どもではあんしんざいりょうのひとつである。クライアントのなかには痛みが全く感じられなかったり、くすぐったいだけという感じの感覚を持つ方がおられます。このときには私の方もかなりシビアです。感覚が無くなったり、誤った感覚が身体に情報として伝えられている状況はその後のワークの大変さを如実に表しています。)