甲野善紀氏のビデオを観た驚き!!

古武道/松聲館主催、甲野善紀(こうのよしのり)氏のビデオをお借りした。
クライアントのIS様、多謝。

お借りしたビデオの一本め。

『松聲館の術理と技7
気配の消し方 アソビの取り方』

出版:合気ニュース
時間:50分
価格:6000円

NHKの人間講座の甲野氏とは全く別人。
合理的でかつ鋭いキビキビした動き。
そしてまさに武道家の顔つき。
やはり武人です。

このビデオは、ワークをするときも参考になる。
いくつも「あっ!!これ使えそう!!」というヒントがある。
僕が府に落ちていなかったことについての解答をもぽんぽん述べている。
書籍からくみ取れるレベルではない。

この自分の気配を消し、体の使い方のアソビをなくすことは、
僕が理想とするワークには絶対に必要だ。

クライアントに自分の動きを伝えるかどうかなのですが、
これからいきますよってサインを出してからワークのテクニックを使うときもある。
ほとんどがそうです。
不意打ちはないです。
その方が安全だから。

だが相手が自分のモーションを予測し、次にどういう動きをするかわかってしまうと、
その動きに対して受け身をとります。無意識レベルでも必ず。
受け身とは防衛本能に基づいている、抵抗のことです。
抵抗があればワークの効力は落ちるのです。

たとえば体に刺激を与えるときも皮膚抵抗が起こらないほどの緩いささやかな力を加えると、
予想以上にその筋肉の硬化をゆるめることができます。
抵抗がないからでしょう。
抵抗をすることは自分の身を守るためのプロセスですから、大切です。
ですがそれはワーク効果を激減させる難物でもあります。

すばらしいワークの技を使われる方は、不思議なほど患者の抵抗を消し去り体を操作します。
野口整体創始者などはそういうような身の動きでワークのセッションをしていたと聞きます。
気で操作していたところもありますが、それだけではないはず。
施術中の美しい動き、畳の上をさっさっと風を切るような所作振る舞いだったそうです。
クライアントに触れた瞬間、全身を分けて使い切り絶妙な重さの載せ方がなされていたはず。

芸術の域です。

僕が動きをしっかりと理解し体得できたときには、
自分なりに理想に近いワークができるようになるでしょう。
まだまだアソビが多く体が使いこなせていない自覚があります。
頑張ります。