デキル先生の差

プログラミングをするときに、
工数』というものは重要な目安になりますが、
絶対的な数字ではありません。

それは以下のような点があるからです。

●技術者個人の能力や生産性には、軽く10倍以上の差がある
●技術者の経験や技能や人間関係は取替えがきかないものである
●正しく機能するチームアは個人の総和よりはるかに多くの成果を出せる
●人を2倍投入しても2倍の成果が上がるわけではない

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ボディワークを受けるときのお客様とワーカーとの関係と置き換えても、
成立するところがあると思います。

ワーカーの技術力や生産力には差があります。
条件によっては上記の軽く10倍以上の差が生じることもあるでしょう。
おなじような状態の身体コンディションの改善を依頼しても、
仕上がりに10倍以上の差が生じるということです。
プログラミングならば、バグが少なくて納期が早い。
痒いところに手が届く仕事をする職人です。
私もそのような優れたワーカーとお会いすると、
尊敬のまなざしになります。

手際のよさや的確な読みなど、
勉強になるところがあります。

「自分がお金を払うならば」いくらぐらい支払うか?
そんなことを職業柄計算してしまうときがあります。
費用対効果。
それだけで推し量れるものでもなく、
ワークを受けてみたいと思えるかどうかも大切ですが。

ワークをなさる人が、
どれくらいの能力を発揮なさるかは、
ちょっと見ただけではわかりません。
ですが10倍以上の差を生じさせる腕を持つ人では、
只者じゃない物腰や話しの節々が納得できますので、
結構ピンとくるものです。

そう感じられたときに感動とともに虚脱感を感じます。
ここちよいレベルの虚脱感はいいものです。
まだまだ。
先が遠いなぁ、と思いつつマイペースで進むしかないか、
と独り言を言うだけです。

でもはるか先に進まれている先生で、
現在進行形でその差をつめることができないほどのスピードで
どんどん進化なされているときは敗北感を感じてしまいます。
そういう先生はたいへん謙虚で人間的にすぐれているから、
なおさらそのすごさが引き立つのでしょう。
「師」と仰げる人はそんなよい意味での敗北感を与え、
謙虚になりなさいと教えてくれる先生なのでしょうね。