グラウンディング。
地面に対して垂直に体を立てた状態のこと。
その状態でたつためにはいくつもの注意点が必要です。
その中の一つに『スカイフック』があります。
スカイフックとは、
空中より伸びるロープをイメージし、
頭頂部に結び引っ張りあげられた感じ。
この引き上げられた感触は大切です。
ただこのときに注意しなければなりません。
それは上方に頭頂部が引き上げられる前の段階があるのです。
それを忘れて引き上げられた感覚を維持するとどうなるのか?
その疑問を持っていたのでここ2週間やってみました。
いつもよりも自然に首が前の方に引っ張られて落ちていく。
姿勢はスカイフックを意識しない人よりはましでしょう。
ですが体感は強く頸椎6番7番・胸椎1番〜5番まで違和感がある。
かなりつらくなってきたので今日からいつもの状態へと戻すことに。
体をまっすぐにするために単純発想をすれば次のようになる。
足の裏が地面に着き頭頂部が1mmでも高く上に伸びればいい。
だからスカイフックで上空へと体を伸ばす意識を持てばいいと。
だが本来は体のかかと・骨盤底部・首と下顎は下方へと深く落ち着く意識。
これが真っ先にくる。
まずは地面に密着して下へ着くこと。
それにより地面が体を上方へ押し上げる反作用力を受ける。
その下から上に押し上げられる力を感じ取ることで、
太股、胸(背側も含む)、頭頂部が自然に持ち上がる。
下方に落ちる意識が先か、
それともスカイフックの意識が先か。
この両者の違いを体で感じたかった。
私の体の感覚でいいますと、
スカイフック先行型では胸椎および頸椎に緊張が抜けづらい。
スカイフックの重要性を説くことは多いのですが、
それ以前にくるぶしの下に体重を抜けさせることのほうが先行すべき。
それを痛感させらました。
そして骨盤底面(一部下腹部も)や首や下顎がしっかりと落ちて着くこと。
つまり『落ち着く』ことです。
この箇所が落ち着かなければ、
グラウンディングをしても根無し草状態になります。
武道などの実践には無意味ですし、
ダンサーが踊るときも力感や美しさが引き出せない。
体にも負の影響が出始めます。
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まずは重力!そして地面を味方につけ、
それから空に羽ばたく。
こうでなければいけません。
中国武術ではこれを『上虚下実』といいます。