「自分との戦い」に明け暮れることが幸せ

虚勢を張ると疲れる。

弱い面をみせることができなくなると、
無意識に虚勢を張ってしまうといいます。


立場的に頑張りつづけなければならない。
一貫して強さを表現しつづけなければならないとき。


その姿を人に魅せつづけるとき、
どうしてもいっぱいいっぱいになるものです。


そのようなことをお客様とワーク中にお話をしていました。

      • -


立場上相手に安心感を与えるため、
相手が期待している通りに、
またはその期待を上回るような成果を出さなければならない。


そうなるといつしか「自分との戦い」が「他人との戦い」になる。
他人との戦いを優先し過ぎると振り回される。
自分のありのままが保てなくなる。


おそらく全能的に頑張れる人間は少ないのだと思う。


例えば企業の同業他社間の競争でも、
お客の条件を無条件に受け入れることはできるものではない。


ある企業では一般普及製品を大量に生産してコストの安いものを提供する。
別の企業では独自のデザインワークで各顧客の満足できる
ベストマッチした高価格商品を製品を提供する。


各々の企業は自分の強みがあって
その強みを評価してくれる顧客を見つければいい。
各企業同士特徴があれば、
お客層の棲み分けが生まれる。
するとどの企業もそれなりに食べていける。
だから自分の提供すべき強みのないことを要求する顧客には
『こちらから取引をお断りいたします』と言えばいい。
『こちらが提供するサービスが気にいらなければ、
いつでもお断りしてください』
その言葉を告げて席を立つ。
自分の強みを欲しがる顧客を集める仕組みを作り上げる。
そこに力を入れるビジネスをすれば企業もお客も幸せになる。
そういうものだと思います。


そして...
各人は各企業と同じようにその人にしかない強みがある。
その強みを削り取り弱みを出すなといえば平均化していく。
平均化されビビッドな特徴を打ち出さない企業は、
いつしか急速に勢力を失速していく。
この企業しかないから高くても買いたいという商品が創れない。
どの企業で購入しても同じ機能で同じ程度のものならば、
お客にしてみれば安い価格がいい。
安い値を付ける商品が喜ばれる。
すると「価格競争」に巻き込まれ収益率が悪化。
価格競争になれば人件費が削られていく。
すると安いものを買わざるを得なくなる。
悪循環に陥る。



余計な規制とか平均化とかが多くなりすぎて、
自分の強みを輝かせることができない。
これが個人の問題ではなく社会や会社、職場などで起これば辛い。
やる気があるのにそれを削りとられもするし、
虚勢を張らせることを強いてくるのかもしれない。


ただひたすら「自分との戦い」に明け暮れる。
自分の強みをもっと輝かせるように磨きをかける。
意外にそんなスタンスで仕事をする人は、
それだけで幸せなのかもしれない。


しみじみとそう感謝の気持ちと共に感じました。