人が四つん這いで進む時を想像してみてほしい。
そのときには鎖骨と恥骨両方とも下を向いている。
説明を省くため詳細を目をつぶっていただきたい。
そうすると次のようなイメージを持てるだろう。
鎖骨は手の骨の始まり。
恥骨は足の骨の始まり。
四つん這いで歩くときには鎖骨も恥骨も両者がバランスを保ちながら
動き出すこととなる。
どちらかがまったく動かないで済むようなことはない。
鎖骨は多少前に突出されるような位置に。
そうして水が貯まるような窪地ができる。
そのような鎖骨の前出があるならば
肩甲骨も後ろにいくだろう。
そうすることで鎖骨部と肩甲骨が前後の広がりを得て、
胸隔膜が水平に張りが出てくる。
これが正常な理想状態だ。
だが鎖骨が前に出っ張らずに、
首側に密着している。
そして鎖骨の動きが非常に少なく、
鎖骨を体から引き離そうとすると強い痛みが出てしまう。
そのような状況であるならば恥骨部の位置のずれがある。
また鎖骨が前に出ていても、
肩甲骨が正しい位置になければ、
むりやり鎖骨位置を局所修正しているだけで、
微妙に全体のバランスを無視しているようだ。
そのようなときは鎖骨が正しい位置のようにみえても恥骨はズレている。
そのときには恥骨のほうが地面に近いぶんだけ、
こちらを優先して正しい位置に戻すようにする。
恥骨上端と尾骨の先端が水平の位置にくればいい。
そうすると足の力みが嘘のように軽減されるし
鎖骨を触らずとも正しい位置に修正されている。
体の姿勢的な問題が多くあるようでしたら
このようなところを部分的に調整しても微妙な反応しかないが、
体が整えられてきて一押しすればいいというときには効果的だ。