施術中に指先をアンテナとしてセンサーとして使うように

施術中のタッチセンサーとしての指の巧みさ。


体の筋肉の緊張からくる張りや硬度の高さや、
粘りあるいい感じの筋肉か、筋肉が虚脱からくるたるみは触覚からわかるだろう。
筋肉の温感や冷感は、温感センサーとしての指先力。
微弱電流のピリピリした感じを感じる力もあります。


さまざまな情報をキャッチすることができるのが指。


指の触診なんです。


先生ごとに指の使い勝手のよさから使い方は個性があるようですが、
私は情報を読み取ろうとするときは指の関節を伸ばして使うように。


様子は指の屈筋に関する部分は弛緩させておき、
同時に伸筋に関する部分は軽く伸張させてます。


ぴーんと指を緊張させるほどのテンションで伸ばすわけではなくて、
軽くスッと人差し指を中心に人差し指が5ミリほど伸びる感じです。


当てる部分は指先の爪の下部分が当たるようにします。
この部位が当たった瞬間に、
またはこの部位をモニターすべき部位に向けて近づけたときには、
なんらかの情報が体のなかに入り込んできて様子が覗けています。
指先は接触していない遠位からもピュアな情報がわかるのです。
ちょうどラジオ局からケーブル無しに情報が発信されています。
ラジオのアンテナを伸ばせば情報をキャッチできるようなもの。


ここの捉える力は、意外に後々にまで直感を左右させるもので、
指先を当てて皮膚の直下情報を目の当たりにしてしまうと、
接触情報は強烈ですから触れてわかる部位より下部分を感じ取るのは難しくなるのです。


そうなる前に情報をキャッチするようにしていきたいのです。
指先を触診して接触して当てる前にしたいモニター作業があるといえるでしょう。


「そんなことができるの?」といわれそうですが、
指先は根底に流れる知性的な能力が磨かれていて、
人間が生き残るための戦力がここに集中している。
そういっても過言ではない部位だろうと思います。


実際に指先を触れてから火傷をするようなことは
しなくて済むようなしくみも備えられているのか?


不安なものに触れるとき、
意識を指先へ集中させて
情報を探る触手として使います。


五感を少しだけ越えた能力があるのでしょうか。



次に五感のうちの触覚を活かしたモニターですよね。
指先を接触させてわかる情報確認をするのです。


個人的な感覚で一般的なことではありませんが、
遠位から得た情報は皮膚の部位のちょっと深い部分が感じ取れるところがあるのですが、
指先を接触した場合は温感や硬度や緩みたるみや緊張具合からの張りや、
皮膚の直下や数センチ奥程度の部分がわかります。


指先を接触させずにアンテナとして使って情報を読むときは遠位で皮膚の奥を感じ取りますし、
指先を接触させるときは皮膚の状況や皮膚直下から数センチ奥程度を察することができます。
これで皮膚の浅いところから深いところまで概要をキャッチしていくのです。


よほど特異な個性的な体の状態を持たれる方の場合ではなければ、
何百人ものお客様の身体を覗いてパターン化の勘所が見えてくる。
すると相当な確からしさでわかってくるのです。


ただ深層部分は、やはり触れられて具体的な知覚が得られていないため、
情報の確からしさが十分ではないので、「参考として」という立場です。
人体のモニター具合は客観的な事実ではないのですが、
立体的な奥行きを持ったスケルトン仕様で体を覗ける。




ただ注意すべきところは、
向ける部位は「指の腹ではありません」。


指の腹ではなんだかな〜、
くらいも情報が正確につかめないのです。


爪先でギターの弦を爪弾くところ。
その爪先部分という先端を活かす。


爪先を使うときには、
私自身の指の骨に情報が伝わります。
そこから骨や骨膜伝いに脊髄へ振動を伝え電圧が強いものと感じます。
脳内まで瞬時に鋭利な電気が伝わるように入るのです。


指の腹ではこれが起こらないように感じられますので。



ワタシ的には脈診を勉強するとき、
これを気づいたのです。
その後は脈診以外での情報キャッチ精度が増した。


ただ本当に繊細な意識の持ち方次第で、
伸ばした指先の精度やアンテナとしての特性など、
大きく変化してきますから。
自らが発見していく姿勢で、
試行錯誤をしていくことで
学習に余念ないものであれ、


施術者としては、そんな姿勢でいたいものですよね。