実証を体験して感じた実証のつらさと、はじめて感じた驚きの実証からの復活体験


最近、施術がメディスンボールを複数多用して施術をするため、
さいわい、手のさばき方がある程度身につけられていたおかげで、
施術も理想的な効果がだせるまで精度と制御がうまくいっており、
日々、そのスキルは加算されていく様子に充実した日々を過ごしていました。
ただ施術をする私の身体に対して加わる負荷は過剰なストレス蓄積として現れていました。
それがいつものことで、新たな施術の仕方を極めるまでの過程はしかたがないことです。
ですが、それがいつもとは異なる状態を体内に感じていました。
脈診をするようになって、自分の脈とも親しむようになっています。
するといつも疲れ果てた過労では早々に脈が虚証を示す沈脈に移行し、
しばらくすると脈が飛ぶ、不整脈の症状が現れてきます。
それがこの度は虚証の脈が現れることがなく、
つねに実証の浮脈のままがつづきます。

3つの経穴を見ることで、手の撓骨動脈の脈診をする以上の精度で身体の状況が把握できます。
一般的な手の撓骨動脈上の寸、関、尺を左右で観て、あとは首の両側の一点と足首の一点を観ます。
この三点診断でも浮脈で実証を示しています。

虚証の沈脈のあらわれるときは、
筋の凝り固まる状態が著しい場所が現れてきます。
それが過多となれば、血管や経絡の管に圧迫や引き連れなどを生じさせた状態が、
徐々に1~2ヶ月かけて深部へと侵入してにっちもさっちもいかなくなるのです。
すると私の場合、決まって遠赤外線効果の高いスマーティという自家用サウナに6~7時間、2日間ほどに分けて入ります。
それでどうにかしのいできたというのがパターンになっていました。

それがこのたびは病が深部にまで入り込むことがなく、
表層や中層部の気血を通る管を障害させつづける実証の浮脈。
筋肉の硬度も、手持ちの業務用筋硬度計で計測しても、
評点の多くは赤ちゃんと同じ程の柔らかさです。
ただ部分的に数点、硬度が強いという傾向があり、
こちらが実証を作り出したもととなるのでしょう。

私自身、実証の浮脈が続くことによる体調不良は、
いまだかつて経験したことがありませんでした。
いつもいつも虚証に早々に滑り落ちていたので。。
それゆえに実証も虚証と同様に体調不良の変化が起きることを実感できました。
虚証も体調的にきついのはきついんです。
ですが虚証にまで進むと、血行を動脈を圧迫することで悪化させてますから、
痛覚神経等の麻痺が進行しています。
だからぼやけるんですね。
苦痛の感覚も重だるく全身に気が抜けていき虚する感覚。

実証での体調不良の原因が、過労による凝り固まった筋肉をゆるめなさいと、
身体が質のいい休息を要求してきます。
眠いしだるい。。。
苦痛感の感じられるほどの好転反応がでることと、
私のこの度の場合、
三焦経の影響について現れる耳鳴りと肝経の影響による眼の視力低下という
機関や組織の機能低下が起きていました。

身内からも、
『もうちょっとしっかり身体を管理なさい!!』と指導を受け、
私なりに対処法を考えてみました。

虚証対策は、一定の成果が出るやり方はわかっています。

ですが、このたびは、実証です。
急場をしのぐため鍼灸院にいこうか。。。
(歩いて5分の近所に、脈診を習った先生が鍼灸院を開業しています)
そう思いましたが、
横になって休息姿勢で大腰筋のリリースをしている最中に、
あるビジョンが浮かんできました。

Mリングという政木和三先生が開発した神経波磁力線発生装置をつかって、
これで気の通り道を再開しているような映像が見えてきまして。

それで洋服ダンスの上に安置してあったMリングをだして、
1時間ほど背中と腹部に当ててみました。
するといつもおきることですが、
浅い筋肉のコリがあればそれは自動的に痙攣し、
不要な筋緊張が次の瞬間に深く弛緩しています。

ただ虚証では、Mリングは気持ちいいけど、
まぁ画期的な治療云々といえるほどではなかった。

だが実証の今回は、様子が違いました。
いきなり眼のしょぼしょぼというより視覚が二重になるようで
焦点がわずかにずれてわずらわしい状態が一変しまして。
いきなり周囲の目に映るあらゆるものがキラキラ光る!
見えるものが急激に変わりすぎて、
(なにごとがおこったんだ!?)と一瞬理解ができなかったのです。
二階から階段を降りるとき、
先程までのものの見え方とあまりに変って明瞭にキレがくっきり映り、その絵を観ながら動くことさえ怖かった。
それほどにものの見え方が変っていました。
数分のちに、この視覚に慣れたとき。
(これが、ふつうじゃん・・・)と冷静になれました。

Mリング前で観た絵は、眼の機能がきたんに照明が落とされてレンズのピントも落ちていた。
そうした状態へと、実証が進み続けて徐々に見えづらくなるよう進行していって、
眼が見えづらくなっているのがデフォルトになって感じられてしまうよう慣らされていたわけです。
これがあと2ヶ月も続けられれば眼のレンズのフォーカスを調整する筋が衰えだし、
このたびの驚きもなかったことでしょう。




実証の外人が鍼灸やボウエンテクニックをうけたとき、
経絡上の気の通り道の渋滞が解消して気が流れた瞬間、
一気に身体が刷新されたリフレッシュ感に驚かされるといいます。
そのような体験は、実際に体験した人から直接聞きましたが、
それは私自身が体験できたことではなかったため耳学問でしかありませんでした。
それが実証では起きるものだと体験できたことは貴重な体験でした。

まさに、アメリカにいかれた鍼灸師が、
日本の虚証の慢性疾患を持つ患者は治りが悪くて不評だったが、
実証が大多数の患者を占め米国では神様扱いをうけているといっていた。

なっとくです。

日本の人のケースでは、慢性的な疾患を背負う人ばかりではなく、
自身で気づかないうちに虚証にまで滑り落ちている方が多いように見受けられます。
手の脈診だけでそれをみるより、上述した3点でみるとよくわかります。


ちなみに虚証じゃない実証の場合でも、
部分的な生命維持に主要な箇所へ深部へのダメージが入れば、
実際に様々な危機的な病を引き起こしてしまう。
そのため虚証と実証では虚証のほうが重いと思われるが、
実際は実証でも患った箇所により恐ろしい事態を招きます。
だから実証のものへの治療を軽微なものとすることなく、
適切な対処をなさることが健康維持には大切なことです。