さっきダイエー和田投手の投法解説を観て-(2)

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(2)左投げだが、投げるときに右のグラブ側の引き手に「だけ」意識する。
左手で投げるとき左手で投げようとすれば、その手には力みが入る。
筋肉で言えば伸筋と屈筋の拮抗筋に筋収縮が起こる。
筋は収縮すれば居ついて動けなくなってしまう。
関節をまたいで起点と終点がある。
その関節を固める。
そして右のグラブを意識して引手にするならば、
右手の外側の筋肉群に力が入る。
すると左手のボールを投げる側の腕の筋は、
力みなく腕の内側の筋力が働く。
反射により引き起こされます。
そして腕の内側の筋肉群はとても太い筋で、
強力なエンジンを積んでおります。
もしそこに外側の筋肉の力が入れば、
内側の筋力を抑制する働きとなる。

だからただ引手のみを意識して、
というのは正解だと思います。

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(3)反力をとらえて投げる
モーションに入り上げられた脚を降ろしたとき、
地面に着地したときに感じられる反力を力に代えます。
これを聴いたときには、「おぉ、まさに中国拳法の世界じゃないの!?」と驚きました。
作用反作用の法則です。
地面にボールを落としますと、
跳ね返ってきます。
それが反力。
日頃気にしませんが、
足も地面に落ちたときに跳ね返ってます。
それを押さえ込もうとして踏ん張ったりすることがほとんどで、
ジャンプするとき以外は跳ね返って宙に浮くことはないですよね。
でもからだも弾力係数は低いとはいえ跳ね返ります。

からだを液体でできたボールとイメージ。
ボールをぽ〜んと下に落とす感じでからだが着地させます。
そのときに反作用の力(反力)をパワーに変換して、
強力な攻撃を仕掛けます。
すると筋力で発せられる以上の勁力を取り出せるそうです。
よほどの達人でなければできない芸当でしょう。

全身の筋繊維が絹のようにしなやかでつきたての餅でなければ無理。

自分の体内の体液を上下に容易にコントロールし、
それで驚異的な反力を用いるということがあるそうです。
気が遠くなることで、
頭の中でイメージして遊戯するまでしか至らない世界です。

ちょっと脳裏にそのことが思い浮かびました。

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豊富な体力で迫るのではなく、合理的な動きを追求し磨きをかけている。
すごく共感を覚えました。

それをみんなの前で披露するなんで、すごいなぁ〜と感激しました。
きっとこれからもっと進化するのでしょう。
楽しみですね。