幕末武人たちの写真がある。
有名なところでは、坂本竜馬。
とても人気が高い幕末に活躍した志士。
史実では戦前は薩長の人物達の影に隠れた地味な人物であったが、
司馬遼太郎の『竜馬がゆく』で一躍知名度が上がり、
幕末の代表的な人物にまでなったそうです。
千葉道場で剣術の腕を磨き、
武術脳でもたいしたものとのこと。
彼の写真を見ると、かなりなだらかに落ちた肩。
耳と肩の位置もいい。
股が開きつま先は自然な向き。
このスタイルをとると自然に胆田に力が満ちてくる。
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個人的に好きな武人。
無血開城で有名な勝海舟と西郷隆盛のことはご存知の方が多いはず。
ですが、勝海舟が動く前に既に山岡鉄舟は死を覚悟でほぼ単身、
東海道を駆け上がり西郷と談判して無血開城を取り付けていた。
だがこのことをいえば勝が恥をかくだろうからいわなくていい、
そういう禅と武の心で、人を切ることなく人を活かした武人です。
そして彼の肩を見ても、
いかついた肩ではありません。
すっと肩が落ち首が伸びる。
目つきも涼やかな雰囲気。
私などはじーっとこの写真を見ていると、
おなかの部分が分厚く前に押し迫るようなオーラのような迫力を感じます。
強さを感じてやみません。
そしてなおかつ、
肝が据わって頭がクール。
『肩は涼やかになで肩に。
腹はどっしりと力強い。
腹から一本まっすぐの線が体幹中央を突き抜けているのが見えます』
私が見るとこのようなスタイルの人、
凛としてかっこいいように見えます。
もちろん武人としてすばらしい運動能力が、
彼らの体の中に渦巻いていたのは確かです。
[山岡鉄舟は書家としても高名です]
腹の座った彼の体からは、
大地に根を深く張った強さが輝いています。
大地の力を友とした迫力と粘りは、
体と心そして精神をも感じさせられます。
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他の武人の写真も見てみました。
不慮の死がない限り、
若いときにこの姿勢を勝ち得たものは、
長寿をまっとうできたものが多いようです。