子供のワークは受けがたい

子供のワークは難しい。

大人ほど筋膜の癒着が潜んでいるわけではない。
容易に深層筋膜までリリースできる。

だがワーク中に大人にはない危険がある。

外圧を筋肉にかけるとき、
正確にその圧をかけるリズムをつかむ。
大人なら一定のリズムで呼吸をする。
だから予想がつきやすい。

「1・2・3・4・5・6・7」など呼吸を7拍程度リズムで把握する。
4-5拍程度の読みだと精度が悪い。
以外に一定のリズムで呼吸をなされているようでいて、
途中リズムが詰まる人がいるからです。
7拍程度押さえるとカバーできている。
で、このリズムを押さえることにより、
うまく僕の体をシンクロさせて動かす。
するとその圧はお客様の体に負担がない。

僕が圧をかけるときに息を吐く。
それが圧をかけるときに息を吸われると、
肋骨などの骨折ポイントは特に危険です。

つまり呼吸リズムをいきなり変調されることが怖い。
急に一拍抜かれたりずらされるだけでひやりとする。
子供は、気分しだいで予測不可能な動きをする。
案の定、予測不可能な動きで呼吸のリズムを読めない。
僕の意識を集中させることはできない。

子供の骨は大人の硬度と比べれば大変もろい。
それもリスク高だ。

カウンターストレインだけで解く手もある。
だがカウンターストレインほどお客様の静止状態を必要とするテクはない。

するとAKAとカウンターストレインの応用のみで、
最初から最後まで突き進まなくてはならない。
関節リリースのみなら安全性は確保できるが、
それはボディワイズのワークではない!
深層筋膜のリリースが甘くなる。
血流のコントロールが効かない。

そう考えると現在の私のやり方では、
大人と子供との勝手の違いが大きすぎる。

「鈴木さんの石橋を叩く性格では、
事故を起こす事態はまずないはず。」
そう私をよく理解していただいてる親しい知人のお子さんなら
依頼を受けます。

その際も性格上、隠し立てはできない。
「こういうわけで、
通常よりハイリターンが期待できる。だがリスクもある」
と説明し同意してもらうことが前提です。

だが一般のお客様の大切なお子様をワークするときに、
この言い方をするには無理があります。

悩みながらそう思いました。

ワークを受けるメリットは大きい。
それを捨ててまでリスクテイクを拒むべきか。
かなり複雑な心持です。